A代表デビュー戦で特大のインパクトとなる値千金の同点弾を叩き込んだ中島。熾烈な定位置争いに名乗りを上げている。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 現地3月23日、日本代表はベルギーのリエージュでマリ代表との親善試合を行ない、1-1で引き分けた。
 
 44分にアブドゥライエ・ディアビにPKを決められて先手を取られ、その後もマリ代表のペースに持ち込まれるなど、苦戦を強いられた日本を土壇場で救ったのは途中出場の中島翔哉だった。
 
 今季から加入したポルトガル1部のポルティモネンセで好調なプレーが評価され、A代表初招集を受けていた中島は60分にピッチに送り出されると、持ち味の鋭いドリブルで停滞気味だった攻撃を活性化させるべく奔走。そして、日本の敗戦が濃厚かと思われた後半アディショナルタイムに試合をドローに持ち込むゴールを挙げた。

 
 代表デビュー戦で初ゴールを決めた中島に対して、ポルトガル・メディアの多くが賛辞を贈っている。
 
 ポルトガル・メディア『O Jogo』は、「日本はマリに勝てなかったがナカジマは夢のような代表デビューを飾った」と銘打ち、「ポルティモネンセの日本人がラストプレーで同点弾を叩き込んだ」と、その活躍ぶりを伝えた。
 
 同じくポルトガル・メディア『Zero Zero』もポルトガル・リーグで目を見張る躍進を遂げている中島の代表戦におけるパフォーマンスを「ナカジマがサムライブルーでデビュー」と見出しを付けて、次のように続けている。
 
「これ以上に良いデビューを求めるのは難しいだろう。ナカジマはそれほどに素晴らしい代表デビューを飾った。ポルティモネンセの日本人は主に左サイドから中央へ切れ込む動きで果敢に仕掛け、最後の最後で最高の時を迎えた。ワールドカップに向けた地位を確かなものにすべく、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督に好印象を与えた」
 
 チームは苦戦を強いられたものの、そんな日本を土壇場で救い出した中島。はたして、3日後のウクライナ戦でも起用に応える活躍が見せられるのか。ここにきてハリルジャパンの熾烈なポジション争いに名乗りを上げた新鋭のパフォーマンスから目が離せない。