ロジャー・フェデラー、ファン・マルティン・デルポトロ【写真:Getty Images】

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デルポトロ戦で見せた芸術的ラリーに大反響「異次元の戦い」「凄まじすぎる」

 テニスのBNPパリバ・オープン(インディアンウェルズ)は18日(日本時間19日)、男子シングルス決勝でロジャー・フェデラー(スイス)がファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)に4-6、7-6、6-7で敗れ、大会連覇を逃した。開幕から続く連勝は17で止まったが、第2セットでまるでコートを踊るかのような超大作ラリーを披露。ATP公式中継サイト「テニスTV」が動画付きで紹介すると、海外ファンから「凄まじすぎる」「テニスというスポーツの宣伝になるラリーだ」と感嘆が広がっている。

 コートを支配するとは、こういうことを言うのだろう。フェデラーが圧巻のラリーで世界のファンを魅了した。

 第2セット第2ゲームだった。デルポトロのサービスから始まったラリー。フェデラーは絶妙なスライスをかけて返し、デルポトロをネット際におびき寄せた。すると、今度はハーフバウンドでロブショットを繰り出し、がら空きの後方へ。前後に揺さぶり、翻弄するプレーにラリー中に関わらず、観客はどよめいた。

 ただ、デルポトロも食い下がる。懸命にダッシュし、ベースライン際で追いつくと、渾身の股抜きショットで返した。しかし、きっちりと流れを読んでいたフェデラーは今度はネット際に落とした。再び前進して追いついて返したデルポトロのショットをボレーでクロスに放ち、ついにポイントを奪ってみせたのだ。

 一打ごとに歓声を大きくいたファンのボルテージは最高潮。割れんばかりの喝采を送り、実況も大興奮で絶叫するばかりだった。右手でガッツポーズを決めたフェデラーに対し、しばらく歓声が鳴りやむことがなかった。

海外ファン「テニスというスポーツの宣伝になるラリーだ」

「テニスTV」公式ツイッターは「皆、今やっていることを一旦止めてくれ! ロジャー・フェデラーとファン・マルティン・デル・ポトロ、その超大作の真っ最中だ!」と題し、動画付きで紹介。映像を観ると、フェデラーの細かなステップはまるでダンスを踊っているかのように華麗。しかし、そんな状況でも常に一手先を読み、完全にコートを支配していた。

 食い下がったデルポトロも見事。繰り広げられた圧巻のラリーを目の当たりにした海外ファンも「異次元の戦いだ…」「鳥肌を立たせる攻防戦」「息を飲むとはこういう時に言うんだな…」「テニスというスポーツの宣伝になるラリーだ」「凄まじすぎる」と続々とコメントを寄せ、大反響となっていた。

 試合はフェデラーがフルセットの死闘の末に敗れ、デルポトロが戴冠を果たした。フェデラーにとっては今季開幕から続く練習は「17」で終わったが、36歳となっても衰えることがない技術と読みで大いに沸かせていた。(THE ANSWER編集部)