国会の論戦でクローズアップされた採用労働制。実際の業務の時間と関係なく、時間配分などを働いている人の裁量にゆだねられることは、労働基準法でも研究者やデザイナー、広告・報道といった仕事に就いている人に認められています。

この裁量労働について、ある『Twitter』ユーザーが学校の掃除の時に怒られたエピソードをツイート。さまざまな議論が展開されていました。

学校の掃除の時間中、自分に割り当てられたエリアを早々に終わらせて遊んでいたら教師に見つかって怒られ、「要領よく終わらせて遊ぶのと、ちんたら時間いっぱいやるのと、どちらが偉いんですか」と反論したらなおさら怒られたのを今でも根に持っている。裁量労働の話はこの思い出を刺激する

「自分も似たようなことで怒られた」「こういう学校や会社がまだまだある」といった反応があった一方で、「どれぐらいのレベルの掃除をしたのかによる」「遊んでないで他の場所を手伝えよということだろう」という意見もありました。また、このケースと採用労働を比較できないというツイートも。

あくまで私の考えなんですが、この話と裁量労働制は全く別の話ではないでしょうか。この時間は掃除しましょうっていう時間内で掃除をし、自分で終わったと判断したということですよね。
就業時間中に自分の裁量で仕事を終わりと判断して報告もせずに遊び始めた社員がいたら非難されませんか?

同じように、この掃除のケースで「先生の判断を仰がないのは駄目」「社会奉仕の授業と単純に比較するものじゃない」といった声が上がっていました。

一方で、要領よくこなしたところで給料は変わらないという嘆きも多く寄せられることに。

さっさと終わらせたところで給料は変わらないし、新たな仕事が増えるだけ

そりゃみんな本気だせんよ。

裁量労働はブラック労働を助長するだけ

バイトも同じだと思う。
仕事は早く終わらせても、遅く終わらせても手元に来る金は同じ。
尚更、早めに行動される事を要求されバイトが早めに終わると給料にも影響が出て来るからなー。
一定の給料出てる社員さんだけが得してるんだよね。バイトには厳しい。
歩合制にならんかな。

時間をかけることを尊ぶ精神は学校教育に由来しているという声も。別のユーザーは次のようにツイート。

要領よく短時間で終わらせると手抜きだとか言われ、チンタラ時間かけると丁寧にやったと褒められる。
今の社会のクソ残業地獄は小学校の洗脳の結果なんだろうなー

「早く終わったなら他の仕事をしなさいという職場では名ばかりの制度になるのでは?」という懸念の声もあった裁量労働制の議論。学校と会社を同列に考えることの是非はさておき、時間という概念に縛られた現行の労働法から離れて考える必要があるのではないでしょうか。

※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/stdaux/status/968372490165800960 [リンク]

―― 表現する人、つくる人応援メディア 『ガジェット通信(GetNews)』