ジャック・ソック【写真:Getty Images】

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ソックがラリー中に突然“反転”…お尻を突き出す珍行動にレジェンドも動揺!?

 今季の男子テニスを締めくくるATPツアーファイナルズが12日(日本時間13日)にイギリス・ロンドンで開幕した。世界ランク2位のロジャー・フェデラー(スイス)とのラリー中に突然、くるっと背を向け、お尻を突き出す珍行動が発生。世界NO2のミスを誘発した“トリック”をATP中継サイト「テニスTV」公式インスタグラムが「フェデラーに対して打つ手がない時、何をした?」と動画付きで紹介すると、ファンから「初めて動揺するフェデラーを見た」「何かもがけばご褒美が舞い降りる」と驚きを呼んでいる。

 テニスにこんな“技”があるのか。観る者の度肝を抜く行動を起こしたのは世界ランク9位のジャック・ソック(米国)だった。

 12日に行われたツアーファイナルズのシングルス1次リーグB組。対峙したのは世界ランク2位のフェデラーだ。第1セット、ゲームカウント2-4で迎えた自身のサービスゲーム。ソックは強烈なサーブを打ち込むも返され、その後ネットプレーに出た際のボレーを仕留め損ねて、絶好のチャンスボールを上げてしまった。フェデラーは猛然とダッシュ。フォアハンドでショットを打ち返そうとモーションに入った瞬間だった。

 一瞬諦めたような表情をのぞかせたソックはくるっと体を反転。お尻を突き出して身をかがめ、ショットを避けるような体勢をとった。相手の思わぬ行動に気をそらされたのか、フェデラーの一撃はネットにかかり、このゲームを落とす結果になった。逆に、ショットが自分の後ろを通過しなかったことに驚きを見せたソックが左手でぽんぽんとお尻を叩くと、フェデラーはベンチに戻りながら首を傾げて苦笑。滅多にお目にかかれない場面に遭遇した会場のギャラリーからは大きな歓声が沸き起こった。

幻惑のプレーに驚きの声「初めて動揺するフェデラーを見た」「次もトライだ!」

 グランドスラム優勝19回を誇るレジェンドを欺いた珍プレーを「テニスTV」は、「フェデラーに対して打つ手がない時、何をした?」と一言添えて動画を紹介。ファンからは驚きのコメントが続々と寄せられた。

「初めて動揺するフェデラーを見た」

「諦めなければならない状況でも、1つ何かもがけばご褒美が舞い降りることもある」

「史上最高への対策が生まれた瞬間」

「魅惑的!」

「よし、次もトライだ!」

 ソックの母国アメリカのテレビ局「FOX4KC」は、「ジャック・ソックのテニスのトリックは強烈な印象を与えた。しかし、試合はロジャー・フェデラーに門前払い」と見出しを打って特集。このゲームこそモノにしたものの、フェデラーの牙城を崩せず4-6、6-7でストレート負けを喫したことに触れ、「アナウンサーは『ショットを打った後、ラリーはもう終わったと諦めたようだ』と実況していたが、その直後にフェデラーがミスしたことで『おお、グッド! 凄いことが起こった!』と興奮。しかし、束の間の喜びで、あっという間にフェデラーに2セットを奪われ、試合は終わった」と報じている。

 “ヒップトリック”は勝利につながらなかったが、ソックはジャンプしながら股抜きショットを放つなどトリッキーなプレーでフェデラーを苦しめ、世界ランク9位の実力を示した。