テレビ朝日

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 最高のスタートを切った『72時間ホンネテレビ』(AbemaTV)だったが、オープニングのパーティーが終わると『カラオケ72点で72万円』『真夜中のゴルフ大会』といったユル〜い企画を連発。

 特別なテーマもなければ、番組を仕切る人もいない。

《中居くんが必要だよ》

 ネット上にはSMAPでは仕切り役だった中居正広を求めるファンの声も殺到したが進行が“グダグダ”になってしまったのには理由があった。

「実は、今回『ホンネテレビ』の制作に参加することになっていた、テレビ朝日から出向している番組制作スタッフがオンエアの1週間ほど前に全面撤退したんです。

 テレ朝のバラエティー班の技術がないため、番組作りに慣れていない人たちで放送することになってしまったんですよ」(テレビ朝日関係者)

 番組を放送したAbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同出資し、開局したインターネットテレビだ。両社は本来協力すべき関係であるはずなのだが、一体なぜ、そのような事態になってしまったのだろうか。

「AbemaTV側が番組の企画や内容に関して、テレ朝の許可を得ずに勝手に進めていました。テレ朝側は、自分たちもお金を出しているのにないがしろにされたことに腹を立て、今回の番組制作から撤退することに決めたんですよ」(同・テレビ朝日関係者)

 だが、必ずしもマイナスに働いているわけではない。

「ユルい番組に飽きた視聴者が、ほかのチャンネルを見ますからね。結果的に、全体の視聴者数が減ることはなく、むしろほかの番組を知ってもらうきっかけになる。放送後は、『ホンネテレビ』以外の番組のアクセス数も倍近くに増えたといいます」(AbemaTV関係者)

 前途多難な船出だったが、番組の視聴者数は前述のとおり過去最多だ。その経済効果はどれくらいのものなのか。

 株式会社ROCの代表取締役で、ITジャーナリストの坂本翔氏は言う。

「運営会社の収益はスポンサーからの広告収入のみですので、視聴者数によって会社に入ってくる金額が変わることは特別な契約をしない限り、通常ありません」

 しかし、坂本氏は今回の番組が社会に与える影響は少なくないと指摘する。

「最近までジャニーズ事務所にいて、しかもSMAPという影響力の大きいグループのメンバーがSNSを始めたことで、多くのファンが流れてくるのではないでしょうか。

 しかも、従来SNSを利用してきたのは若い世代が中心でしたが、SMAPファンは30代〜40代の人が多いです。SMAP世代の大人が、SNSをスタートさせる新たなきっかけになるかもしれません」