大坂なおみ【写真:Getty Images】

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父の母国ハイチを初訪問、現地で“なおみ詣で”発生、両親とともに記者会見も

 女子テニスの世界ランク68位の大坂なおみ(日清食品)が父親の母国ハイチを初訪問し、次代のヒロイン候補による“第二の祖国”上陸で、現地はナオミフィーバーが発生。大きな話題となったという。

「ナオミ・オオサカがハイチに滞在」と特集したのは、ハイチ地元紙「ヌーベリスト」だった。日本生まれ、ニューヨーク育ちの大坂が父レオナール・フランソワさんの母国に初めて足を踏み入れ、大きな話題となっていたようだ。

 記事によると、ハイチテニス連盟の首脳陣、同国若手の逸材らが、大坂が滞在するホテルへ“なおみ詣で”に勢ぞろい。両親とともに記者会見も行われるなど、大々的な歓迎を受けた。

「私は3歳でテニスを習い始めました。本当は姉の影響でした。当時家族で日本に住んでいましたが、私に多大な才能を見出してくれたようで、両親はニューヨークに引っ越す決意をしました。だから、私は成長できたのです」

 大坂はこう語り、幼少時代からニューヨークで研鑽を積んだことが今の成功に繋がったと自己分析。一方で、アメリカでの日々でハイチとの絆を感じることは多かったという。まずは料理だ。

「ニューヨークでは父親の家族とも生活をしていました。ハイチの食材ばかり食べていました。ハイチ料理はとにかく最高。日本にはすでに住んでいた経験があったので私はハイチも訪問したかった。ハイチでのネガティブなコメントを耳にしていました、信じられなかった。だからこそ、ハイチの大地を歩いてみたいという大きな情熱があったのです」

ハイチで語った決意「精神的な強さ、自信、進化したいという」

 人生初のハイチ訪問は20歳になった大坂の悲願だった。父の育ったジャクメルなどの町を訪問。「ハイチは美しい小さな国だと思います。ネガティブな話は現実を反映していません」と大坂は愛情を深めたという。

 元世界ランク1位のビーナス・ウィリアムズ(米国)、アンゲリク・ケルバー(ドイツ)ら実力者を下したこともある逸材は、第二の祖国で、さらなる進化に絶大な自信を示している。

「シンガポールで優勝も経験しています。常に勝ち続けるということだけが、ハイレベルを意味することではありません。私はまだツアーをスタートさせてから間もないですし、経験を積む必要もあります。大きな大会も経験してきました。結果に目を向ければ、私はゴールから遠すぎるというわけではない。そこに到達するためにとても努力をする必要があることはわかっています」

 こう前置きした上で、天真爛漫な大坂は強気に言い放ったという。

「精神的な強さ、自信、進化したいという意思が私にはあります。最もハイレベルな場所で輝くのは私にとっては時間の問題に過ぎない。私のお気に入りのサーフェスはハードだけど、芝も問題ない。私のウィンブルドンでの最近の結果を見れば、ね」

 ハイチで新女王の座をうかがう気迫を見せた大坂。2018年の女子テニス界はナオミの年になるかもしれない。