このまま引退も? 占星術のドメネク、カントナ彷彿キックのエブラに「自殺行為」

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▽元フランス代表指揮官のレイモン・ドメネク氏が、元フランス代表DFパトリス・エブラの物議を醸している騒動に言及した。『tribalfootball』が報じた。

▽エブラの所属するマルセイユは2日、敵地でヨーロッパリーグ(EL)・グループI第4節のヴィトーリア・ギマランエス戦を戦った。この試合前、エブラはウォーミングアップ中にマルセイユサポーターから執拗な挑発を受けて激しい口論に。侮辱的なヤジを飛ばされたとみられるエブラは激昂し、ピッチサイドに下りてきたサポーターの1人に対して、左足のハイキックを見舞った。エブラの暴力行為に対し、主審は試合開始前の状況で同選手に退場処分を下した。

▽この件に関して、現役時代にリヨンやストラスブールでプレーし、2004年からは2010年までフランス代表を指揮したドメネク氏は、フランス『レキップTV』で以下のように話した。

「エブラは自殺行為をするような選手ではなかった。だが、これは自殺行為だ」

「難しい時、彼はボスだった。彼はグループで話す際、ドレッシングルームで重要な役割を担っていた。でも、終わりは間近だね。これは心理的な何かだ。彼は終わったと分かっている。彼はもうプレーしないだろう」

「称賛できない行為だね。だが、彼を理解することはできるよ」

「彼は無敵だと思っていて、全てのサポーターと戦いたかったのだろう。ジネディーヌ・ジダンのキャリアの終わりみたいか? ノーとは言えないね」

「フットボーラーはプレッシャーにさらされているから、起こり得るものだ。でも私は、他の人の脳までは理解しきれないよ」

ドメネク監督は、2010年の南アフリカ・ワールドカップ時に選手との関係が悪化し、選手たちがボイコットを起こすなど、チームを統率することができなかった。結果、フランス代表はグループステージ敗退となり、選手選考に関して、「全てのパラメーターが考慮されなければならず、占星術もその1つだ」などと発言していたドメネク監督も物議を醸した。エブラは当時のフランス代表の主将だった。

▽なお、エブラと同様にマンチェスター・ユナイテッドのレジェンドである先輩の元フランス代表MFエリック・カントナ氏も過去に観客に対して“カンフーキック”を敢行。イングランドサッカー協会から8カ月の出場停止処分を科された。