低調アトレティコが10人カラバフにアゼルバイジャン勢初の勝ち点献上…痛恨ドローで公式戦4戦未勝利《CL》

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▽チャンピオンズリーグ(CL)・グループC第3節、カラバフvsアトレティコ・マドリーが18日にバクー・オリンピックスタジアムで行われ、0-0のドローに終わった。

▽前節、チェルシー相手にワンダ・メトロポリターノでの公式戦初黒星を喫したアトレティコは、以降のリーグ戦でもレガネス、バルセロナ相手に連続ドローと、公式戦3戦未勝利が続く。CL決勝トーナメント進出に向けて連勝が求められる今節は、最下位カラバフのホームに乗り込んだ。直近のバルセロナ戦からは先発4人を変更。フアンフラン、サビッチに代えて最終ラインにヴルサリコ、ホセ・ヒメネスを起用し、コンディション不良でメンバー外のコケに代わってガイタン、コレアに代わってガメイロがグリーズマンの相棒を務めた。

▽地力で勝るアウェイのアトレティコが押し込む入りが予想されたものの、前節のローマ戦での戦いで自信を付けたカラバフが、ホームの大歓声を後押しにアグレッシブな入りを見せる。連戦で疲労が窺える相手に対して、球際で気迫を見せるホームチームは、ペドロ・エンリケやエンドロヴを起点とした鋭いカウンターで幾度となくアトレティコゴールへ迫っていく。

▽一方、前半半ばを過ぎてようやくギアがかかり始めたアトレティコは、27分にグリーズマンのスルーパスに抜け出したカラスコがGKと一対一を迎えるが、ここはシュートコースが甘く相手GKの好守に遭う。続く39分にはガメイロのスルーパスに抜け出したグリーズマンがボックス右から左足のシュートを放つが、これも相手GKのファインセーブに阻まれた。

▽アトレティコの低調、カラバフの奮闘によってゴールレスで折り返した試合は、後半も一進一退の展開となる。前半同様に遅攻の場面で全体の動き出しやアイデア不足が顕著で引いて中央を固める相手を崩せないアトレティコは、グリーズマンやカラスコが個人技で局面打開を試みるが、いずれも精度を欠く。

▽逆に、要所で相手に引っくり返されてはエンドロヴ、R・アウメイダにフィニッシュまで持ち込まれるなど、らしくないプレーが続く。

▽流れを変えたいシメオネ監督は64分にトーマス、72分にはコレア、トーレスを続けてピッチに送り出し、75分までに3枚の交代カードを切る。75分には相手FWエンドロヴがボックス内で仕掛けた際にシミュレーションを取られ、この試合2枚目のカードをもらい退場に。

▽この数的優位を活かして押し切りたいアトレティコは、試合終盤にかけて猛攻を見せる。87分には相手GKのファンブルを拾ったトーレスのクロスに反応したフィリペ・ルイスが相手DFに倒されるが、ここはノーファウルの判定。さらに試合終了間際にはFKの流れからボックス右で味方の落としを受けたグリーズマンが左足を振り抜くが、このシュートも枠の右に外れた。

▽シメオネ監督の率いるチームとは思えない覇気のなさでカラバフにアゼルバイジャン勢史上初の勝ち点を献上したアトレティコは、格下相手のまさかのゴールレスドローで公式戦4戦未勝利。また、未勝利でのCLグループステージ折り返しによって決勝トーナメント進出にも暗雲が漂ってきた。