映画『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・ストーン。今月に全米で公開予定の『Battle of the Sexes(原題)』という、1973年に実際に開催された男女のテニスマッチを題材にした映画への出演でも話題に!

エマが演じるのは、女子テニスを格下だと信じていた男子選手ボビー・リッグスに試合を挑まれた女子選手ビリー・ジーン・キング。当時は、「フェミニスト」という言葉が男女共に敬遠されつつも、同時に女性たちが強く平等を求めている時代だったそう。そんな背景があったからこそ、ボビーVSビリーの試合は世界中から注目を浴び、女子テニスが世間に認められるキッカケに…。さらに、世の女性たちに大きな勇気を与えたとも言われている。

同作へ出演したことで、男女について考えさせられることが多かったと言うエマ。<Refinery 29>のインタビューでは、このように発言。

「この映画が今の時代でも共感できるということは、ものすごく悲しいことだと思うの。男性キャラクターが発するセリフって、未だに聞くような内容ばかりなのよ。例えば、ボビー役の俳優(スティーヴ・カレル)が『女性は好きだ、キッチンと寝室にいるときは』って言ったり。そういう考えって、今の時代でも存在すると思うのよね」

また、世の女性に勇気を与えたビリーという重要な人物を演じるために、エマは週5日のハードなトレーニングをこなしたそう。驚きなのは、週4日は1日に2度もトレーニングをしたということ。結果15ポンド(約6.8キロ)も体重が増えるほどの筋肉をつけたのだそう。

全身全霊で仕事の打ち込むことは、女優人生にだけでなく、エマ個人にとっても良い効果をもたらすそう。…というのも実はエマ、子どもの頃にパニック発作を起こして、重度の不安障害を抱えていたから。

以前とある番組で、9歳の頃にセラピーで描いた絵を紹介し、その後どのように症状を抑えているのかを明かしたエマ。

▽こちらが9歳の時に描いた絵。「私は不安障害よりも大きい」と書かれている。

エマ・ストーン I'm bigger than my anxiety セラピー
「9歳の時に描いた絵だわ。この靴といい、私ってアートの才能があったわね。ここにあるもの(左下の"T"の形をしているもの)は不安障害なの。当時の私の不安障害はひどくて、しょっちゅうパニック障害が起きてたわ。セラピーは7歳から始めたんだけど、本当にセラピーには救われたの」
「今でも不安障害はあるけれど、パニック障害はないわ。演技をすることが本当にいいのよ。学生の頃は即興劇のクラブに入ってて、それが良かったわ」
「ビリー・ジーンも現役だった頃、ひどい不安障害を抱えていたけれど、テニスコートに入った瞬間不安はなくなったって言ってたわ」

世界中で9000万人が試合をテレビ観戦したと言われているほど、歴史に残るテニスマッチ。そんな試合を受けて立ったビリー・ジーン・キング、そしてビリーを忠実に演じるため努力を惜しまなかったエマ・ストーン。どちらも不安障害に負けることなく、それぞれの道でひたむきに努力し勝負に勝っている姿は感動的。映画『Battle of the Sexes(原題)』の本邦公開は未定だけど、日本でも是非公開してほしいもの!