中国遠征中のアーセナルが集団食中毒に バイエルン戦後にベンゲル監督が明かす

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バイエルンにPK戦の末に勝利も体調を崩す選手が続出

 アーセナルは19日に上海で行われた親善試合バイエルン戦で、1-1のまま突入したPK戦を3-2で制して勝利を挙げたが、チームが食中毒に襲われていたことが明らかになった。

 英公共放送「BBC」や英紙「デイリー・ミラー」などが報じている。

 昨季のチャンピオンズリーグ16強で、アーセナルはバイエルンに2戦合計2-10という衝撃的な大敗を喫した。これが引き金となり、サポーターによるアーセン・ベンゲル監督の解任要求が激化したが、親善試合では借りを返した。

 前半8分、バイエルンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキに先制弾を許したが、後半アディショナルタイムにナイジェリア代表FWアレックス・イウォビがヘディングで起死回生の同点弾。PK戦で白星を手にした。

 この試合では、元ドイツ代表DFペア・メルテザッカーとフランス代表FWオリビエ・ジルーが欠場。シャルケから新加入したボスニア・ヘルツェゴビナ代表DFサイド・コラシナツ、ウェールズ代表MFアーロン・ラムジー、イングランド代表FWセオ・ウォルコットは出場したものの、体調が優れなかったという。そして指揮官は、中国遠征中のチームを襲った問題を明かしている。

「彼らが何を食べたのか、私は知らない」

「医師は食中毒だと考えている。彼らが何を食べたのか、私は知らない。我々のチームには少しウィルスが蔓延している」

 ベンゲル監督はこう語った。アーセナルは現在、冬のオーストラリアから気温36度という酷暑の上海にキャンプ地を移動させた。中国は天候やピッチ状態の悪さで、これまでもプレシーズンキャンプを進めていたチームを悩ませている。昨年は豪雨によるピッチ状態の劣悪さから、マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティの中国でのダービーマッチが取り止めになっていた。

 中国でアーセナルに襲いかかった食中毒の問題。プレミアでの復権を狙う強豪は、開幕前のキャンプで思わぬ災難に遭ってしまったようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images