中国では日本製品の品質が高いのは「日本人に匠の精神があるためだ」という論調を見かけることがある。この「匠の精神」とは近年の中国で大きな注目を集めている言葉であり、「細部にまで徹底して手を抜かない職人魂」といった意味合いで使用されている。(イメージ写真提供:(C)Picheat Suviyanond/123RF)

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 中国では日本製品の品質が高いのは「日本人に匠の精神があるためだ」という論調を見かけることがある。この「匠の精神」とは近年の中国で大きな注目を集めている言葉であり、「細部にまで徹底して手を抜かない職人魂」といった意味合いで使用されている。
 
 中国メディアの今日頭条は10日、日本の飲食店などでよく見かける「食品サンプル」と、その製造工程を写真で紹介する記事を掲載し、「日本の食品サンプルもまた、匠の精神が感じられる製品である」と伝えている。
 
 記事は、日本では職人が尊敬を受ける社会であり、日本の各産業には「匠の精神」が息づいていると主張。日本が戦後の廃墟から立ち上がり、今では世界的に「日本製品は高品質」という高い評価を得ることに成功したのも、「日本人が製品を通じて、匠の精神を輸出しているためである」と論じた。
 
 続けて、日本で見られる食品サンプルと職人がサンプルを製造する過程を写真で紹介。本物の料理や食材と見紛うほど、色や形に妥協のない出来について驚きを示し、「仕事を極致と言える水準まで極めようとする態度こそ、匠の精神」であると称賛。そして、食品サンプルも匠の精神が発揮された製品であると伝えた。
 
 記事が掲載した食品サンプルの写真を見た中国人ネットユーザーからは、その本物と見間違ってしまうほどの出来について、称賛のコメントが数多く寄せられており、「日本人の仕事が世界に認められる理由が良くわかる」、「中国に職人はいない。いるのは他社の権利を侵害する模倣犯ばかりだ」といった意見が多く見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Picheat Suviyanond/123RF)