高校の教育現場にタブレットが次々と導入され普及率が高まっているのだが、いまいち有効活用できていないらしい。いったいそれはなぜなのか。

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教育現場でタブレット普及が進むも教師が使いこなせない?

教育出版社の株式会社旺文社は全国の高等学校1346校にアンケートを実施し、ICT機器・サービスの導入状況および活用の実態を調査。サイト上に結果を公表した。

 

それによるとタブレット型PCを1台以上導入している高等学校は全体の29.6%で、その内訳は国公立高等学校で26.2%、私立高等学校で37.1%に。また19.2%の学校が今後導入を予定していると回答しており、普及率はそこそこの数字。導入予定の学校の33.7%は生徒1人に1台の導入を考えているとのことだ。

 

ただタブレット型PCの活用状況については「あまり活用できていない」「まったく活用できていない」と答えたのが48.5%もいた。そしてタブレット型PCの活用についての課題として最も多く挙げられたのが「教員の活用スキルの引き上げ」の75.1%で、教員がタブレットを使いこなせていないために活用できていないということがわかった。

 

SNSなどネット上ではこの結果に対して、教員に同情する見方も多く「確かにタブレットの操作なんて学生の方がスキル高そう」「タブレットなんて最近のモノだから、よーいドンで使い始めたら年配の方が覚え悪いよな〜」「これで教師にタブレットを勉強しろというのはやめてあげような」とタブレットの操作法まで業務として学ばせるのは酷だといった声や、「というかタブレットをどうやって教育に生かすかのマニュアルがないと意味ないでしょ。 教師ってのは教科書をマニュアル通り生徒に教える仕事で新しい勉強法を考える職じゃない」と、まずは国が効果的な導入法の例を示すべきという指摘がされた。

 

年配には難しいタブレット操作! 導入はまだまだ難しい?

株式会社イー・ラーニング研究所は40代以上の男女308名に「スマートフォン・タブレットのアプリ利用アンケート」を実施。「スマートフォン・タブレットを使用する際、苦労することや不安になることがありますか」という問いに75%もの人が「はい」と回答。その理由としておよそ半分が「基本操作が使いこなせない」と答えていた。

 

2014年には、マーケティングリサーチを展開する株式会社タイムカレントが、全国の正社員男女486名にタブレットに関する調査を実施。「タブレット端末を仕事に活用している」と答えた人が20代で70.6%、30代で67.5%、40代で53.7%、50代で51.2%と、年齢が高いほどタブレットを使いこなせていないというデータを発表していた。