入口から期待が高まります

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世界中にファンを持つ20世紀を代表する芸術家のひとり、サルバドール・ダリの展覧会「ダリ展」が、いよいよ2016年9月14日から、国立新美術館(東京・六本木)でスタートします。

日本では約10年ぶりとなる、過去最大級の大回顧展です。世界中から集結した傑作約250点を、一気に観ることができます。

絵画だけじゃない!ダリ作品の魅力

ダリ出生の地、スペインのフィゲラスにある「ガラ=サルバドール・ダリ財団」、フロリダ州セントピータズバーグにある「サルバドール・ダリ美術館」、スペイン・マドリードにある「国立ソフィア王妃芸術センター」という、3つの主要なダリ・コレクションから招来される作品を中心に、国内所蔵の重要作品を加えた約250点が集結しました。

絵画のイメージが強いダリですが、ジュエリーのデザインや書籍、映像、演劇でもその力を発揮していました。

今回のダリ展には、油彩やドローイング以外の作品も多数出店されており、新しい作品の魅力を見つけることができるかもしれません。

ということで、内覧会で観てきた記者の必見作品をいくつか紹介します。

必見!ダリ作品5選

「ラファエロ風の首をした自画像」(1921年頃)...10代の頃に制作した自画像。ラファエロの自画像のポーズとよく似ています。つながった眉毛や青い額は、母親の化粧品を使ってメイクしていたそうです。当時から目立ちたがり屋さんだったんですね。

「子ども、女への壮大な記念碑」(1929年)...腐敗のイメージを表した作品。さまざまなものが溶け合い朽ちていく様が印象的です。どこに何があるか、いくつ見つけられるかな?

「奇妙なものたち」(1935年頃)...ぐにゃりと曲がった時計や、頭から枝を生やした女性など、ダリ作品によく登場する"おなじみ"がいっぱい詰まっています。気になるのは毛むくじゃらの入り口。ファスナーを開けたら何が出てくるのかな?

「記憶の固執(ピン)」(1949年)...おなじみのぐにゃり時計が金色のピンになっちゃった! ジュエリーデザインでも個性を発揮していたんですね。

「ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌」(1945年)...1945年、広島と長崎に原子爆弾が落とされたことを知りショックを受けて描いた作品です。黒、灰色など暗い色と、原爆を落とす飛行機が、日本人としてなんとも言えません。

会場には、ダリがかかわった映画も上映されているので、時間に余裕を見てまわってくださいね。

巨大ガチャ登場! ミュージアムショップがおもしろい

展覧会ファンには欠かせないスーベニアショップも今回は"シュール"で楽しい仕掛けがいっぱいです。

目を引くのは巨大な"ガチャ"。受付でチケットを買い大きな持ち手を回すと、白いカプセルに入った"何か"が出てくる仕掛けです。

何が出てくるかはその時次第。もちろんダリ作品にちなんだものなのでコレクションしても楽しいですね。

会期は2016年9月14日〜12月12日。開館時間は10時〜18時、金曜は20時まで。※10月21日、22日は22時まで。

火曜は休館日。

観覧料は、一般1600円、ほか。

詳細は公式サイトから。