テニスの全米オープン男子シングルス準々決勝において、錦織圭はリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した世界ランキング2位のアンディ・マレーを撃破。4時間に迫る熱戦を制し、ベスト4に名を連ねた。

すると、8日放送、フジテレビ「ユアタイム〜あなたの時間〜」では「錦織 五輪金マレー撃破 全米オープン制覇へ躍進」と題し、元プロテニス選手で解説を務める沢松奈生子氏が同一戦を分析した。

「マレーという選手はデータ命。コースを読み取って、それで動いてくる。隙がない」と切り出した沢松氏。錦織がそんなマレーを崩した要因の一つを「ボールが飛んでくる前にちょっと回り込もうかな、ササって動いたりして色んなところでマレーにとっては恐らく想定外(の動きをした)。聞いてないよっていう状態」と説明、要所で見せた錦織の動きを絶賛している。

また、第5ゲームでは、ナダルの頭上を超すロブショットを決め、ブレークに成功した錦織。沢松氏は、「(マレーはアウトになると思って)割と堂々と(ボールを)見送ってた。これが一番今日を象徴する“データ男、データに敗れる”っていう瞬間」と声を強めた。

その他にも、試合中、黄色い蛾がマレーの回りを飛び、彼の集中力を乱すシーンもあったが、「これまた都合よくテニスボールと同じ黄色だった」という沢松氏は、「2万人入るスタジアムでもボールに集中できる、それは何故かって言うと、(テニス選手は)黄色に集中するっていう癖がついている。それが絵に描いたような黄色い虫。これで完全に(マレーのの集中力が)ブチーンと切れた音が聞こえました」と興奮気味に語った。