心と体に傷を負った2頭の犬励ましあう(出典:https://www.youcaring.com)

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動物保護センターの職員でさえ驚くほどの酷い虐待を受け、獣医のもとに運ばれてきた1頭の犬。歩くこともできないその犬を励ますのは、最近同センターにやってきた捨て犬だった。『youcaring.com』など複数のメディアが取り上げている。

米サウスカロライナ州のシェルターで別々に保護され、治療のために同州コロンビアにある動物クリニック「Paws & Claws Animal Clinic」に2頭の犬がやってきた。

生後4か月ほどのボクサー犬“サミー”が運ばれてきたのは数週間前。青いスプレーで体をペイントされ、頭を22口径銃で撃たれた上、車で引きずられ足を2本骨折していた。足の傷は深く感染症が骨にまで達し、手術後もサミーは自分の足で立つこともできずシェルターのベッドに横になっている。小さな体に巻かれた包帯が痛々しい。

1歳のボーダー・コリーの“サイモン”がクリニックにやってきたのは今月2日の夜。サイモンはダニが原因で発症する疥癬(かいせん)で体の毛がゴッソリ抜けており、こちらも捨て犬としてシェルターに保護された。

2頭を治療する獣医のマイク・ザウアー氏は「当院では犬同士が触れ合えるように、保護された犬たちを檻から出す時間を設けています。特にサミーのように赤ちゃんの犬には愛情が必要ですからね」と微笑むと次のように語った。

「サイモンの扉を開けると、真っ先に向かったのは動けないサミーの所でした。サイモンはサミーの様子をうかがうと、そっとサミーの足に自分の足を乗せたのです。」

画像はその時の様子を捉えたもので「サイモンの励ましをサミーはしっかり受け止めているようです。サイモンがサミーの支えになっているのです」とザウアー氏。今ではサイモンはサミーのそばを離れないそうだ。

ニューヨークで犬の保護にあたる非営利団体「Rescue Dogs Rock NYC」のジャッキー・オーサリバンさんは「犬同士でしかわからない心の繋がりというものがあるんです。2頭はお互いに痛みを分かち合っているのでしょう」と語っている。2頭は少しずつだが回復に向かっているという。

出典:https://www.youcaring.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)