9日深夜放送、フジテレビ「すぽると!」では、プロ野球選手100人が選ぶ「走塁部門」トップ5が発表された。

同番組が毎年行う恒例企画で、野手としては「守備部門」「パワーヒッター部門」に続く3回目の発表で、その1位は全部門通じて初の3年連続の受賞となった。選手が選ぶ“球界のNo.1スピードスター”はどの選手か――。

5位:柳田悠岐(ソフトバンク)
本塁打部門で1位を獲得した柳田が8票で5位に。トリプルスリーを達成した今季は32盗塁を成功させている。チームメイトの明石健志は「うまいというよりも凄い」と、同じく森唯斗も「スピードに乗ってからが凄い」と評し、今宮健太にいたっては「スタートが遅れても盗塁でセーフになる」と語っている。

4位:中島卓也(日本ハム)
今季のパ・リーグ盗塁王・中島卓也(34盗塁)が11票で4位。オリックス・西勇輝が「すごいちょこまかしているイメージ」と、西武・中村剛也が「打ってからが速い」と語ると、ソフトバンク・伊藤光は「打ちとった当たりをヒットにされることが一番バッテリーとしては苦しい」と呟くように語った。そんな中島の今季は136安打のうち35安打が内野安打で稼いだものだという。

3位:山田哲人(ヤクルト)
柳田と同じくトリプルスリーを達成した山田が12票で3位。特筆すべきは、去年の15盗塁から今年は34盗塁にまで伸ばしたことだろう。セ・リーグ盗塁王には、チームメイトの中村悠平が「ピッチャーのモーションを盗む」と、川端慎吾が「盗塁の技術が凄い上がって上手になっている」と、その走塁技術を絶賛。広島・前田健太も「今までバッティングに目がいきがちでした」と振り返った。

2位:西川遥輝(日本ハム)
リーグ3位の30盗塁を成功させた西川が16票で2位に。ロッテ・石川歩が「ヨーイドンで走ったら一番速い」という、中島と双璧をなす日ハムのスピードスターについては、楽天・松井裕樹も「外野の間を抜けたら3塁は余裕。一回ホームまできそうになった」と舌を巻く。その他にも、オリックス・駿太は「とにかく足が速い」と、西武・栗山巧は「ちょっとちゃう」とコメントしている。

1位:鈴木尚広(巨人)
3年連続1位となったのは“走塁のスペシャリスト”鈴木だ。試合の終盤、ピンチランナーとして出場することが多い鈴木は試合の行方を左右する重要な場面で幾度となく盗塁を成功させてきた。

阪神・福原忍は「絶対に走るやんと思いながら投げてますし、絶対セーフになる」と話すと、西武・高橋朋己は「オールスターだから走ってくるのは分かったんですけど、投げた瞬間にもう消えていたんでスゲェ速ぇと思って。左投手で見ているはずなのに消えるので」と苦笑い。

するとスタジオには鈴木がゲストで生出演を果たした。試合終盤について「プレッシャーをかけるためにベンチの最前線で準備します」という鈴木。相手チームは一人でもランナーを出せば、すぐさま彼がピンチランナーとして出てくるため、余計にプレッシャーを与えることにもなる。

また、重要な場面で盗塁を成功させるメンタリティを「塁に出た時にもう一人の自分を作り上げて、その自分を客観的に見る」と明かした鈴木は、「どうしても緊張するとピッチャーの方にベクトルが向いてしまうのでそれを抑えるために客観的に後ろから見る」と説明。事前の準備も「毎日きっちりしています。何時に起きて何時に球場入りして」と語り、高いプロ意識を覗かせた。