学生の窓口編集部

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みなさんは、「たまには泣くほど感動する映画が見たい!」と思うことってありませんか? 泣くとストレス発散になって、気分も楽になったりするものですし、たまには泣ける映画を見るのもお勧めです。そこで今回は、思わずうるっとしてしまう泣ける名作映画を集めてみました。

●『レ・ミゼラブル』

1815年のある日、フランス・ディーニュの司教館にジャン・ヴァルジャン(ヒュー・ジャックマン)という男性が訪れます。ヴァルジャンは温かく迎えられますが、その夜に銀の食器を盗んで逃亡。その後逮捕されますが、司教は食器はあげたものだと警官に告げ、そしてヴァルジャンに「正しい人になるように」と語ります。自分の恥を知ったヴァルジャンは、この日から生まれ変わることを決意し……。

同名の人気ミュージカルの映画化作品。そのため、全編にわたって歌と踊りが盛り込まれています。その情景、歌詞、歌声などが実に素晴らしく、中にはつい涙してしまうようなシーンもあります。特に本作の人気曲「オン・マイ・オウン」と「夢やぶれて」のシーンは見ものです。

公開年:2012年
監督:トム・フーパー
主な出演者:ヒュー・ジャックマン/ラッセル・クロウ/アン・ハサウェイ/アマンダ・サイフリッド/エディ・レッドメイン/ヘレナ・ボナム=カーター/サシャ・バロン・コーエン

●『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』

アスペルガー症候群を抱える息子を持つ宝石商のトーマス(トム・ハンクス)。息子のオスカー(トーマス・ホーン)が人と関わることに慣れてくれるように、一緒に「調査探検」という遊びをしていました。オスカーも調査探検を楽しんでいましたが、アメリカ同時多発テロ事件によってトーマスが帰らぬ人になってしまいます。そのショックから調査探検をやめてしまうオスカー。しかしある日クローゼットから父の遺品を見つけ……。

父を失った少年が、その現実に向き合い、そして成長していく姿を描いた作品。本人だけでなく、母親など周囲の人々の葛藤なども描かれています。大切な人を亡くすことの悲しさや、その現実と向き合う難しさが非常にリアルで、見ていて切なくなります。自分自身が父親、また母親だとさらに心を打つ作品です。

公開年:2011年
監督:スティーブン・ダルドリー
主な出演者:トム・ハンクス/サンドラ・ブロック/トーマス・ホーン/マックス・フォン・シドー

●『マディソン郡の橋』

舞台は1965年のアメリカ。アイオワ州マディソン郡の農場の主婦フランチェスカ(メリル・ストリープ)は、他の家族が牛の品評会で隣町に出掛けてしまい、4日間一人きりになってしまいます。そんなタイミングでフランチェスカは近くの橋を撮影しに来ていたカメラマンのロバート(クリント・イーストウッド)と出会い……。

平凡な主婦が体験した4日間の恋の物語。原作は世界中で大ヒットした同名小説です。大人の切ない恋愛を描いており、特に女性に支持される内容になっています。4日目のフランチェスカの葛藤や、永遠の愛を感じさせるラストは人生経験の豊富な人ほど泣けるでしょう。

公開年:1995年
監督:クリント・イーストウッド
主な出演者:クリント・イーストウッド/メリル・ストリープ/アニー・コーリー

●『ニュー・シネマ・パラダイス』

ローマに住む映画監督のサルヴァトーレ(ジャック・ペラン)の元に、少年時代から親しくしていた映画技師のアルフレード(フィリップ・ノワレ)が亡くなったという連絡が来ます。その知らせを聞いたサルヴァトーレは、アルフレードと出会った少年時代の記憶を思い返すのでした。

映画監督・サルヴァトーレの半生を描いた作品。少年時代と青年時代の二つに話は分かれています。どちらの時代も映画技師のアルフレードの存在が欠かせません。見ている側も、サルヴァトーレにとってアルフレードは掛け替えのない存在であったことを知ることができます。それを踏まえてのラストは……です。

公開年:1989年
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
主な出演者:フィリップ・ノワレ/ジャック・ペラン/サルヴァトーレ・カシオ/マルコ・レオナルディ/アニェーゼ・ナーノ

●『カールじいさんの空飛ぶ家』

妻を亡くし一人で一軒家に暮らすカールじいさん。妻との思い出の詰まった家を守るために立ち退きを拒み続けますが、トラブルによって立ち退きせざるを得ない事態になってしまいます。そして立ち退き1日前、カールじいさんは亡き妻といつか行こうと約束した「伝説の滝」を探しに、家に1万297個の風船を取り付け始め……。

本作は2009年公開のアニメ映画。序盤にカールじいさんの回想が入りますが、これがもうたまりません。回想は奥さんとの結婚から楽しい結婚生活、そして悲しい別れまでが描かれています。この回想を含む開始15分間がとにかく切なく、胸が締め付けられます。もちろんその後の冒険も楽しいのですが、序盤だけでも見る価値のある1本です。

公開年:2009年
監督:ピート・ドクター/ボブ・ピーターソン
主な声の出演者:エドワード・アズナー/クリストファー・プラマー/ジョン・ラッツェンバーガー/ジョーダン・ナガイ

●『世界の中心で、愛をさけぶ』

主人公のサク(大沢たかお)は、突然姿を消した恋人の律子(柴咲コウ)が台風のニュース映像に映っているのを目撃します。中継場所は故郷である香川県・高松市。サクは律子を探しに高松市へ向かいますが、その道中で高校時代の恋人を思い出し……。

2004年に公開され、「セカチューブーム」を巻き起こした作品。主人公のサクが回想する高校時代がメーンになっており、サクと重い病気を抱える恋人のアキとの切ない恋が描かれています。高校時代のサクを演じる森山未來、そしてアキを演じる長澤まさみの演技が素晴らしく、思わず見入ってしまいます。またテーマ曲の「瞳をとじて」が流れるエンディングも泣かせます。

公開年:2004年
監督:行定勲
主な出演者:大沢たかお/柴咲コウ/長澤まさみ/森山未來/山崎努/宮藤官九郎/津田寛治/杉本哲太

●『いま、会いにゆきます』

一年前に最愛の妻・澪(竹内結子)を亡くした秋穂巧(中村獅童)。妻が生前に残した「雨の季節になったら帰ってくる」というメッセージが気になりつつも、一人息子とつつましい毎日を過ごしていた。そして妻の死から一年後。再び雨の季節を迎えた巧の前に死んだはずの澪が現れる……。

亡くなった人が戻ってくるというファンタジー要素が盛り込まれた恋愛映画。戻ってきた妻はまた二人の前から消えてしまう運命にあり、そこまでの短い時間を家族で精いっぱい過ごします。この情景が実に家族愛に満ちています。見ている側もそれがはかないものであることを知っているので、この光景がほほ笑ましくも、非常に切ないのです。

公開年:2004年
監督:土井裕泰
主な出演者:竹内結子/中村獅童/武井証/浅利陽介/大塚ちひろ/平岡祐太/美山加恋/田中圭/市川実日子

●『ショーシャンクの空に』

アンディことアンドリュー・デュフレーン(ティム・ロビンス)は終身刑の判決を受け、ショーシャンク刑務所に収監されます。彼は、妻と不倫相手のプロゴルファーを殺したとされたのです。ショーシャンク刑務所はノートン所長(ボブ・ガントン)が絶対者として君臨する世界でした。アンディは同じ終身刑のレッド(モーガン・フリーマン)と友達になり、やがてノートン所長の会計係を務めるまでになります。しかし、アンディの再審請求はノートン所長に阻まれていたのでした。そこでアンディは……というストーリーです。

アンディとレッドの友情に思わず泣いてしまう映画です。また、ラストのレッドの述懐シーンは非常に美しく、いつまでも心に残ります。第67回アカデミー賞では7部門にノミネートされたほど評価の高いヒューマンドラマです。

公開年:1994年(アメリカ)/1995年(日本)
監督:フランク・ダラボン
主な出演者:ティム・ロビンス/モーガン・フリーマン/ボブ・ガントン/ウィリアム・サドラー/クランシー・ブラウン/ギル・ベローズ/マーク・ロルストン/ジェームズ・ホイットモア/ジェフリー・デマン/ポール・マクレーン/ジュード・チコレッラ

●『グリーンマイル』

ポール・エッジコム(トム・ハンクス)は、刑務所で死刑囚監房の看守として働いています。ある日、双子の少女を強姦殺害したという大男ジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)が送られてきます。コーフィはその犯罪歴とは似合わない繊細で純粋な心の持ち主でした。コーフィはまた不思議な力の持ち主で、人に触れると悪いものを吸い出し、治癒できるのです。そこへウォートン(サム・ロックウェル)という極悪犯が収監されます。そこで、コーフィが起こした事件の真相が明らかになるのですが……というストーリーです。

「グリーンマイル」とは、死刑囚が死刑執行場所へと行く際に歩くグリーンに塗られた通路のこと。この映画は「人間の心にある善きもの」について深く問い掛けてくる映画です。号泣してしまう人が多いことでも知られています。

公開年:1999年(アメリカ)/2000年(日本)
監督:フランク・ダラボン
主な出演者:トム・ハンクス/デヴィッド・モース/バリー・ペッパー/ジェフリー・デマン/ダグ・ハッチソン/ジェームズ・クロムウェル/マイケル・クラーク・ダンカン/サム・ロックウェル/マイケル・ジェッター/ボニー・ハント/パトリシア・クラークソン/グラハム・グリーン/ハリー・ディーン・スタントン/ウィリアム・サドラー/ダブス・グリア

●『シザーハンズ』

「どうして雪が降るの?」と聞く孫娘に祖母が話をするところから始まります。窓から見える山の屋敷に発明家(ヴィンセント・プライス)がいて、両手がはさみになっている人間・エドワード(ジョニー・デップ)を造りました。ペグ・ボックス(ダイアン・ウィースト)は、化粧品の訪問販売でその発明家の屋敷を訪れ、気に入ったのでエドワードを自分の家に連れ帰ります。ボックス一家は、ペグの夫(アラン・アーキン)、娘で高校生のキム(ウィノナ・ライダー)、小学生のケヴィン(ロバート・オリヴェリ)の4人です。そこで騒動が起こり……というストーリーです。

両手がはさみになっているため人を抱きしめることのできないという、切なくて悲しい寓話(ぐうわ)です。それでも人は引かれ合い、愛し合うという物語なのです。『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』など異形の者を愛するティム・バートン監督らしい作品です。

公開年:1990年(アメリカ)/1991年(日本)
監督:ティム・バートン
主な出演者:ジョニー・デップ/ウィノナ・ライダー/ダイアン・ウィースト/アンソニー・マイケル・ホール/キャシー・ベイカー/アラン・アーキン/ロバート・オリヴェリ/ヴィンセント・プライス/コンチャータ・フェレル

●『フォレスト・ガンプ/一期一会』

フォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)は足に矯正具をはめた、少し知能指数の低い少年でした。彼は小学校に通いジェニーという少女に恋心を抱くようになります。ジェニーは父親からDVを受けていましたが、それが発覚。父親は逮捕され、ジェニーは親戚の家に引き取られます。ガンプは高校で俊足を見込まれてアメフト部に入り、大学では全米代表選手となります。その後、軍隊に入隊してベトナムに赴きます。素直なガンプはどこででも周りの人に影響を与えるのでした……というストーリーです。

「現代のおとぎ話」なんていわれる作品ですが、主人公の純粋でいちずな生き方には感動せずにはいられません。「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」というせりふそのままに、人生の不思議、その感動を味わえる映画なのです。

公開年:1994年(アメリカ)/1995年(日本)
監督:ロバート・ゼメキス
主な出演者:トム・ハンクス/サリー・フィールド/ロビン・ライト/ゲイリー・シニーズ/ミケルティ・ウィリアムソン/ハーレイ・ジョエル・オスメント

●『英国王のスピーチ』

イギリス王となったジョージ6世(コリン・ファース)は吃音(きつおん)に悩まされていました。王となった以上、多くの場所でスピーチをしなければなりません。吃音を直すために、ジョージ6世はお忍びで民間の言語療法士(ジェフリー・ラッシュ)の元に通うようになります。そこでジョージ6世は自分の過去と向き合い、また生涯の友情を手に入れるのでした……というストーリーです。

これは実話を基にした映画です。ジョージ6世がなぜ吃音になってしまったのかという原因を探り、また心の傷から自分を解放することで問題をクリアする、この過程が素晴らしいのです。最後のジョージ6世のスピーチでは思わず泣いてしまうことでしょう。

公開年:2010年(アメリカ)/2011年(日本)
監督:トム・フーパー
主な出演者:コリン・ファース/ジェフリー・ラッシュ/ヘレナ・ボナム=カーター/ガイ・ピアース/ティモシー・スポール/デレク・ジャコビ/ジェニファー・イーリー/マイケル・ガンボン

●『アルマゲドン』

スペースシャトル「アトランティス」が流星雨の直撃を受け爆発します。この流星雨は前触れにすぎませんでした。テキサス州ほどの大きさがある小惑星が地球直撃コースに向かっていたのです。小惑星が激突するまで18日しかありません。NASAは小惑星に穴を掘り、中で核爆発を起こして軌道をそらせる計画を立てます。石油掘削のスペシャリスト集団が集められ、宇宙へ出発するのですが……というストーリーです。

マイケル・ベイ監督の大味映画と評する向きもありますが、それでも父と娘の絆、男同士の友情など、号泣ポイントのある映画です。ヒロイン役のリブ・タイラーの父親、スティーブン・タイラーの『エアロスミス』が担当したテーマ曲『I DON'T WANT TO MISS A THING』(ミス・ア・シング)も大ヒットしました。

公開年:1998年(アメリカ)/2000年(日本)
監督:マイケル・ベイ
主な出演者:ブルース・ウィリス/ベン・アフレック/リヴ・タイラー/ウィル・パットン/スティーヴ・ブシェミ/マイケル・クラーク・ダンカン/オーウェン・ウィルソン/ケン・キャンベル/クラーク・ブローリー/ビリー・ボブ・ソーントン/ピーター・ストーメア/ウィリアム・フィクナー/ジェシカ・スティーン/グレイソン・マッコーチ/マーシャル・R・ティーグ

●『グラン・トリノ』

自動車工として生きてきたポーランド系アメリカ人のコワルスキー(クリント・イーストウッド)は、妻を亡くしずっとデトロイトで一人暮らしをしています。彼の誇りは愛車「グラン・トリノ」です。そんなある日、隣家のモン族の少年(ビー・ヴァン)がその愛車を盗みに忍び込むのですが、コワルスキーに追い返されます。ひょんなことからその少年の家族とも知り合うようになったコワルスキーは、少年の成長を見守ることになります。そこへギャングたちが絡んできて……というストーリー。

これは移民によって成立した国、アメリカの世代交代の物語でしょう。コワルスキーと少年の友情、次世代への希望が見る者の胸に迫ります。クリント・イーストウッド監督の最高傑作と呼ぶ人もいらっしゃいます。男泣きの1本です。

公開年:2008年(アメリカ)/2009年(日本)
監督:クリント・イーストウッド
主な出演者:クリント・イーストウッド/ビー・ヴァン/アーニー・ハー/クリストファー・カーリー/ブライアン・ヘイリー/ブライアン・ホウ/ジェラルディン・ヒューズ/ドリーマ・ウォーカー/コリー・ハードリクト/ジョン・キャロル・リンチ/スコット・リーヴス

●『コーチ・カーター』

全米でも屈指の治安が良くない地域にあるリッチモンド高校バスケットボール部のコーチとして、ケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)が赴任します。ケンは従来のバスケ部のやり方を認めず、まず部員に契約書にサインをさせるところから始めます。お互いを尊敬して「ミスター」を付けて呼べ、また学業優先、試験の点が悪ければ試合には出さない、など型破りな改革を断行します。最初は文句を言っていた部員たちもやがてケンの指導の下、一致団結。試合に勝ち、快進撃を続けるのですが……というストーリーです。

最後の試合、またその後のシーンには思わず泣いてしまうことでしょう。このような良い指導者が若者たちを導いていく映画は他にもありますが、本作はその中でも傑作と評判の高い1本です。ちなみに本作は実話を基にしています。

公開年:2005年
監督:トーマス・カーター
主な出演者:サミュエル・L・ジャクソン/ロブ・ブラウン/ロバート・リチャード/リック・ゴンザレス/ナナ・グベウォニョ/アントウォン・タナー/チャニング・テイタム/アシャンティ/テキサス・バトル/デニース・ダウス/デビ・モーガン

思わず泣ける感動映画の傑作をご紹介しました。もし見る際は、涙で顔がぐしゃぐしゃになっても大丈夫なよう、一人で見るのをお勧めします(笑)。

(高橋ボンベ@dcp)