儲けのためには毒をも食わせる!?(写真はイメージです)

写真拡大

 こんにちは。中国人漫画家の孫向文です。

 膨張促進剤が投与されて爆発したスイカやら、工場などの排水溝や下水溝に溜まった油を濾過して精製した下水油といった中国の食問題は、日本でもよく報道されているのでご存知かと思います。中国食品を輸入している日本にとっても、これは対岸の火事ではないでしょう。

 そんな中、8月17日に山東省済南にて、また新たな汚染食品が発見されたのでご紹介しましょう。地元紙「済南時報」の報道によれば、路上販売されている麻辣湯(マーラータン)を調査したところ、下痢止め薬が大量に含まれていることが発覚したのです。賞味期限が切れた肉を使用しているため、客が下痢をしないように、あらかじめスープに下痢止め薬を混入していたというわけでした。

 そんな薬を使うぐらいならば、安全な食品を使ってくれと文句を言いたくなりますが、儲けのためには毒をも食わせるのが中国食品。

 特に路上販売の食品は危険度が高いと評判です。夏場ですと、外で販売しているため、肉は腐りやすく、スープも一週間ぐらい使用するのは当たり前。日本人の旅行者が1日目の夜に北京の屋台料理を食べたところ、二泊三日の中国旅行の間、ずっと外に出ることができず、ホテル内で苦しみ続けるハメになったという話を聞いたことがあります。中国人はある程度、耐性がありますが、外国人の胃腸は、回復不能なほどのダメージを被ってしまうのです。

殺鼠剤入りのバーベキュー肉

 他にも危険な食品をご紹介しましょう。屋台で麻辣湯に匹敵する人気を誇っているのが、羊肉のバーベキューです。ですが、これが羊だと思って食べてみると、とんでもない目に合うかもしれません。ネズミ肉の可能性があるのです。ネズミの肉を、羊のおしっこの中に漬けていると、羊のような味になります。

 それに、羊の味がする化学調味料を大量に振りかけると、誰もその違和感に気付きません。そのネズミは殺鼠剤によって殺されているため、その体内には毒が残っており、屋台の羊肉を食べ続けることにより、腎臓をやられて入院した中国人もいます。その患者は、殺鼠剤の毒は強く、腎臓は永久に回復しないと宣告されたようです。

 また、納豆菌と酪酸菌によって発酵させた漬け汁をふりかけた“臭豆腐”は、独特な味わいを持つ食べ物ですが、これも要注意。この漬け汁を作るうえで、大便とハエの死骸と一緒に箱に入れて臭さを熟成する手口が編み出されているのです。なぜよりによって、そんなモノで熟成させるのでしょうか……。

 さらに、それは食品ですらなかったということも起こりえます。ビーフンは工業用プラスチックが用いられていたり、ヨーグルトなどの乳製品は、革靴の工業用ゼラチンを使用して製造されていたりすることもあります。

 そんなわけですので、もしも、中国に行く場合は、絶対に屋台で食べてはいけません。もっと言えば、食材は全て日本から持参することをおススメします。

著者プロフィール

漫画家

孫向文

中華人民共和国浙江省杭州出身、漢族の31歳。20代半ばで中国の漫画賞を受賞し、プロ漫画家に。その傍ら、独学で日本語を学び、日本の某漫画誌の新人賞も受賞する。近著に『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)

(構成/杉沢樹)