『本当は怖い肩こり(祥伝社新書)』遠藤健司,三原久範 祥伝社

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 腰痛とならび、もはや国民病といっても過言ではない、肩こり。日々悩まされるものの、他の病気等に比べると、たかが肩こり......と、ついつい軽視しがちなのではないでしょうか。

 しかし肩こりのなかには、命にかかわる怖いものもあり、決してあなどってはならないといいます。本書『本当は怖い肩こり』では、肩がこるメカニズムを解説、それぞれの症状にあわせ、具体的な対策や解消方法を教えてくれます。

 まず肩こりの症状は、おおきく次の5つに分けられるそうです。

首から肩、背中にかけての重圧感、不快感、軽い痛み、こり感
頭痛
便秘・下痢、食欲低下、吐き気、眼精疲労、めまい、のどのつまる感じ、胸の締め付けなどの自律神経症状
手や腕のしびれや冷え
感情の不安定、不眠、記憶力や集中力の低下

 一口に肩こりと言っても、頭痛やめまいのような別の症状が現れることも。そのため実際は肩こりなのに、そうと気付かずにいる人も少なくないといいます。

 そもそも肩こりとは、僧帽筋(首の後ろから肩、背中を幅広くカバーしている筋肉)を中心とした筋肉が、ずっと同じ姿勢を続ける等のさまざまな原因によって緊張を強いられ、硬くこわばることで血行不良を起こし、乳酸やリン酸といった疲労物質がたまってしまうことにより引き起こされるもの。

 そのため、肩がこったからといって、力まかせに叩いたり、押したり揉んだりしてしまうと、ただでさえダメージを受けている筋肉は、刺激から身を守ろうとして、ますます緊張し硬くこわばってしまうことに。

 つまり、肩こりに「強く押す、揉む、叩く」はタブーなのだというのです。

 あるいは、肩がこると、首をぐるぐると回す方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、これもタブー。「首の関節や神経を傷つけてしまう危険があり、それがまた強い痛みやこりを生みだし、かえって首周辺の筋肉を緊張させ、いっそう硬くこわばらせてしまう恐れがある」(本書より)とのこと。

 肩こりの原因となる僧帽筋の緊張をほぐすには、首を回すのではなく、僧帽筋と連動している肩甲骨をたくさん動かしてあげることが大事なのだそうです。
その際のポイントは、鎖骨の動きを意識すること。

「肩甲骨は背中にあるので、自分では直接見ることができませんが、鎖骨と肩甲骨はつながっているため、鎖骨が動けば、連動して肩甲骨も動きます」(本書より)

 鏡を見ながら鎖骨の動きを意識して、肩をすくめる動きや肩甲骨を内側にくっつける動きをすると、僧帽筋の緊張はほぐれてくるのだそうです。

 間違った対処から一層症状が悪化してしまう前に、本書にて、適切な対処法を学んでみてはいかがでしょうか。