ジャーナリスト・池上彰氏

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ジャーナリスト・池上彰氏(64)が5日、テレビ東京の報道特番「池上彰の教科書に載っていない20世紀(放送日:今月26日)」の収録スタジオにて、取材会を開いた。

同番組は、2010年から始まった“戦争を考えるスペシャル”と掲げられた題目の第6弾。関係者は「終戦70年となる今年は、世界を揺るがした人物の“演説”に着目した」と話し始めた。「90年前、ドイツ国民を熱狂させたヒトラーの足跡を追うために、ドイツにも向かった」との説明も加えた。

今回の番組では、ドイツの独裁者だったアドルフ・ヒトラー。日本の外交官・松岡洋右。アメリカ大統領のジョン・F・ケネディといった、歴史的な3人の人物を取り上げるという。

キャスターを務める池上氏は、番組から伝えたいものを表した。

「あの時代の演説で、人々を鼓舞させたものがあったり、悪い意味で煽り立てたものもあった。皆さんに知っておいて頂きたい内容を選びぬいた」

「歴史に目をそむけてはいけない。どの国にとって、不都合なことがある。一つ一つの事実は、当時、どういう歴史的な背景で起きたものかを調べた。教科書には『こんなことがありました』って書いてありますが、このことだけで理解するのは難しいと思った」

そして、別の観点。戦争を報道するメディアについても語っていた。

「極めて残念なことではありますが…」と前置きして「戦争がある度に、その戦争を報道することによって、新聞は部数を伸ばし、ラジオは聴取者を増やし、テレビは視聴者を増やしてきたという歴史がある。戦争の歴史を見ることによって、ネガフィルムのようなメディアの役割というものも、改めて考えていきたい」と提唱していた。

報道特番の「池上彰の教科書に載っていない20世紀」は、7月26日・20時54分に放送となる。

▼ 池上彰氏、相内優香アナウンサー



▼ 池上彰氏



▼ 番組アシスタントの相内優香アナウンサー