学生の窓口編集部

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冷や飯を食わされるという言葉もあるくらいだし、冷たいご飯には何とも物悲しいマイナスイメージがつきもの。やっぱりご飯は温かいほうがいいに決まってるよね。と、思いきや、ダイエットには冷や飯が効果的だったのです!

ごはんの主成分はでんぷんですが、じつはこのでんぷん、冷めると約20%がレジスタントスターチという成分に変化します。レジスタント(Resistant=抵抗する)、スターチ(Starch=でんぷん)というわけで、壊れにくい構造のでんぷんに変化するのです。

通常でんぷんは小腸に届く間に消化されてしまいます。ところが、壊れにくい性質であるレジスタントスターチは、大腸にまで運ばれていって排出されるのです。つまり、温かいご飯と同じ分量を食べてもエネルギー吸収率が少なくなるわけです。

夕食くらいはホカホカご飯を食べたいという人も多いと思いますが、じつは夕食時こそが冷や飯を食べるためのゴールデンタイム!

レジスタントスターチには食物繊維と同様の働きもあり、腸の働きを高めてくれるからです。翌朝はお腹スッキリ快適な1日のスタートを切ることができるでしょう。

食物繊維には、脂質の吸収を抑えたり糖質の消化吸収をゆるやかにして急激な血糖値の上昇を抑える働きがありますが、レジスタントスターチにもやはり同様の働きがあります。

さらに、コレステロールを吸着して排出するという働きもあり、これにより、血液サラサラ効果が得られ、代謝もアップします。

食物繊維はミネラルの吸収を妨げるなどとも言われていますが、レジスタントスターチはミネラルの吸収を妨げません。そのため、ダイエット中に陥りがちなミネラル不足によるイライラや貧血の心配もいりません(言うまでもなく、冷や飯オンリーという偏った食生活でいては問題ですが…)。

ダイエットにも健康にもってこいのレジスタントスターチ、じつは冷や飯の他にも摂取できる食材があります。

それは、麺類、イモ類、豆類など。とくにイモ類は、加熱後常温にさましてからつぶすと効率よくレジスタントスターチを摂ることができます。ぜひポテサラにして食べてみましょう。麺類ならザルそばやザルうどんをどうぞ。

レジスタントスターチ(冷や飯)は再びレンジなどで加熱し、温かい状態になると元のでんぷんに戻ってしまいます。

ということで、いちばん簡単で美味しいレシピとしておすすめしたいのは「タラコおむすび」です。レジスタントスターチの働きはもちろん。タラコにはビタミンB1が豊富に含まれていて、ご飯の糖質の消化吸収を手助けし、糖質をエネルギーに変えてくれます。そのため、脳のエネルギー源補充にも最適なのです。

暑い時期には冷たいお茶漬けも最高ですよね。これからは自らすすんで冷や飯を食らってみてはいかが!?