マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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8試合ぶりスタメン、「何度も戦いを演じてきた」コロンからメジャー通算2877安打

 マーリンズイチロー外野手は5月31日(日本時間1日)、敵地でのメッツ戦に「5番・センター」で先発出場した。22日(同23日)のオリオールズ戦以来8試合ぶりのスタメンで3打数1安打1得点。2回の第1打席に歴代40位タイとなるメジャー通算2877安打を放つと、現地実況もレジェンドの記録を速報した。試合はマーリンズが3−4で敗れている。

 地元テレビ局「FOXテレビ・フロリダ」は、0−1とリードされた2回に先頭打者として打席に立ったイチローと、同じ1973年生まれの相手先発バートロ・コロンとの死闘の歴史を紹介した。

イチローとコロンはアメリカンリーグで何度も戦いを演じてきました。93打数27安打3本塁打。ヒットです」

 2001年にマリナーズでメジャーデビューを果たしたイチローは、2012年途中にヤンキースに移籍し、今季からマーリンズに加入。昨季までは14年間、ア・リーグで戦い抜いてきた。

 一方、この試合でリーグ最多の8勝目をマークしたコロンは、1997年にインディアンズでメジャーデビュー。02年はシーズン途中からナ・リーグのエクスポズ(現ナショナルズ)で過ごし、翌年はホワイトソックスへ。そして、昨季、メッツに移籍するまでは全てア・リーグを主戦場にしてきた。

 球団発表によると、2005年にサイ・ヤング賞と最多勝を受賞したコロン相手に、イチローはこの試合開始前の段階で打率2割9分、3本塁打だった。ただ、米データサイトの「Baseball-Reference.com」によると、101打数、32安打、3本塁打で打率は3割1分7厘となっている。

名手ビスケルと並ぶ歴代40位、「素晴らしい遊撃手と並びました」

 この打席で、イチローは2ボールから3球目の87マイル(約140キロ)のファストボールを華麗にセンター前にヒットを弾きかえす。すると、実況と解説者はこう話した。

 実況「イチローは通算安打記録で上昇し続けます」

 解説「彼は素晴らしい遊撃手と並びました」

 実況「オマール・ビスケル。2877安打です」

 ベネズエラ出身でゴールドグラブ賞を11回も受賞している往年の名遊撃手、ビスケルと並んだことを興奮気味にまくし立てていた。

 歴代40位にならんだレジェンドは続くソラーノの打席で好スタートを切り、ライト前ヒットの間に三塁まで俊足を飛ばした。イエリッチが遊ゴロに倒れる間に一気に生還。スピードを生かして同点のホームを踏んだ。

 イチローはその後、ヒットを放てず。マーリンズは同点で迎えた7回の攻撃で先発フェルプスに代打オズナを送った。その裏に2番手右腕シシェックをマウンドに送る際、オズナがセンターの守備につき、イチローは「ダブルスイッチ」で交代。だが、今季絶不調のシシェックが打ち込まれ、マーリンズは敗れている。

 久々の先発となったイチローは今季打率を2割8分7厘としている。