タワーマンションが林立し、都内各所への抜群のアクセスを誇る「武蔵小杉」。そして、その隣に位置し、昔ながらの商店街の風情も残す「新丸子」。この人気エリアの不動産市場は今、どうなっているのでしょうか。

「3年前と今では、売買される価格帯が劇的に変化している」と、不動産のプロは指摘します。

今回は、コロナ禍以降の市場データを徹底比較し、このエリアの最新動向と後悔しないための売買戦略をらくだ不動産株式会社の不動産エージェント村田洋一さんが解説します。

◾️データ比較:3年前と今、何が変わったのか?
不動産会社が利用するデータベース「レインズ」を基に、武蔵小杉・新丸子駅から徒歩10分以内、新耐震基準、実需(オーナーチェンジ除く)の物件に絞って、過去の成約データを比較しました。(※2025年9月下旬時点)

① 価格帯の主役が「6000万円台」から「9000万円台」へシフト
・3年前(R3.9~R4.9):
成約した物件(全209件)のうち、約半数(47.8%)が「6,000万円~9,000万円」の価格帯でした。

・直近1年(R6.9~R7.9):
成約件数が263件に増加した上で、最も売れたボリュームゾーンは「9,000万円~1億2,000万円」へと完全にシフトしました。

「タワーマンション高層階の取引などが全体を押し上げた影響もありますが、市場全体がワンランク上昇したことは間違いありません。現在売り出し中の物件では、『1億2,000万円超』が約3割を占めており、さらなる高値圏での取引が常態化しています」と村田さんは語ります。

② ファミリータイプが堅調な一方、「ワンルーム」の売り出しが急増
・面積: 70㎡以上のファミリータイプが、今も昔も取引の主流です。
・間取り: 「3LDK」が最も多く、全体の約4割を占めており、このエリアの堅実なファミリー需要を示しています。
・注目動向: 3年前は成約の2%程度だった「30㎡未満のワンルーム系」が、現在の売り出し在庫では19%を占めるまで急増しています。「不動産価格が高騰したため、投資目的で保有していたオーナーが、このタイミングで売却に出している可能性が考えられます」(村田さん)

◾️今後の予測:築年数による「二極化」の進行
「象徴的なタワーマンション(例:シティタワー武蔵小杉など)は、今後も高値で取引されるでしょう。エリア全体が大きく値崩れする要因も現状は見当たりません」と村田さんは分析します。

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