スポーツメディアにとって「史上最強」というフレーズは、麻薬のようなものだ。使い勝手が良くてインパクトも強いから、ついつい手を出したくなる。どこか軽薄なニュアンスが滲み出るのは、「結果」ではなく「過程」に対する評価として使われるケースが多いからだろう。2006年ドイツW杯のジーコジャパンしかり、14年ブラジルW杯のザックジャパンしかり。要するに、過程を煽るだけ煽り、結果にはなんら責任を負わない軽薄さだ。