1946(昭和21)年の元日に発布した詔書で、「天皇を現御神(あきつきかみ)とするのは架空の観念である」と、昭和天皇みずからが“神性”を否定した。いわゆる「人間宣言」である。こうした経緯のなかで、昭和天皇の発案により行われた全国ご巡幸は、1946(昭和21)年2月から1954(昭和29)年8月まで行われた。では、戦後まもなくのご巡幸での食事はどうされていたのか、どのような献立を召し上がられていたのか。わずかに残る記録