3年前の2015年、大阪の北浜で撮影されたドキュメンタリー映画がある。【写真】認知症の母の徘徊を尾行する様子、章子さんの若い頃など田中幸夫監督作品の、『徘徊〜ママリン87歳の夏』(以下『徘徊』)がそれだ。公開当時、“悲劇と喜劇、涙と爆笑が入り交じる”と評され、今でも行政や各地の学校、病院などで上映され続けている同作は、高齢女性がデイサービスの送迎車から降り、娘さんとともにギャラリー兼自宅マンション