三重県を中心にバス事業を手がける「三重交通」(津市)が、グループ創立80周年記念事業として、男女の運転士の公式キャラクターを作り、名前を募集したところ、その描き方をめぐり賛否の意見が寄せられることになった。

女性キャラクターを性的に描いているといった批判が際立つ一方で、これに対して「三重交通は気にするな」と擁護の意見もある。こうした賛否の声をどのように受け止めているのか。三重交通に聞いた。

●ボディーライン強調、くねくねポーズ「そろそろやめて欲しい」

三重交通による公式キャラクターの制作は初めて。運転士の制服を着た若い男女のキャラクターについて、1月26日から2月29日までそれぞれの名前を募集している。採用された場合、5万円が支払われる。

ところが、女性キャラにだけ、くねくねしたポーズをとらせ、ボディーラインを強調した制服を着用させているなどとして、「性的な描き方である」と批判する声があがった。

「女性運転士も、もっとプロらしくキリリとカッコよく描いてほしい」
「男女キャラのポーズを入れ替えても不自然がなければ公共機関のキャラとして成り立つと思う」

こうした企業や公共団体などが女性のイラストを採用した企画では、過去にも何度となく物議になっている。

しかし、上記のような批判だけでなく、女性キャラクターの肌の露出も抑えられていることなどから「三重交通さんは、パニックにならずクレームを無視し続けてください」など、"応援"する立場からの意見もあり、双方がぶつかり合う状況だ。

●三重交通「キャンペーン変更はありません」

このような賛否が出ていることについて、どう受け止めているのだろうか。三重交通は2月2日、弁護士ドットコムニュースの取材に「様々なご意見をいただいていることは承知しております」としつつ、詳しいコメントは差し控えた。

今回のキャンペーンに変更はないという。1月27日から、すでに男女のイラストを使用したラッピングバスが一部で運行を始めている。

なお、かつて同じように「性的だ」として大きな批判を浴びた元公認「三重県伊勢志摩海女萌えキャラクター」の「碧志摩メグ」もXアカウントで応援の姿勢を示している。