テスラ製パトカー、容疑者追跡中に「電池切れ」。前のシフトで充電せず、残量10kmでお手上げ
ところが、そのテスラパトカーにも重大な弱点がありました。フリーモント警察の警官であるジェシー・ハートマン氏はその日、重い罪を犯して逃走中の容疑者を追って、ハイウェイに進入しました。そして速度が120mph(193km/h)に達したとき、ハートマン氏は同僚に無線でこれ以上容疑者を追いかけられないと伝え、追跡を替わるよう依頼しました。その理由は、テスラのバッテリー残量が残り6マイルを指し、すぐにも停止してしまう可能性がでてきてしまったため。
一方その頃テスラパトカーはというと、もういつ止まってしまってもおかしくない状態になっていました。ハートマン氏は「なんとしてもテスラの充電ステーションにたどり着かなければ署に戻れない」と同僚に無線を入れ、レッカー出動の要請もあるかもしれないことをほのめかしたものの、なんとかサンノゼで充電ステーションを発見し、必要なだけバッテリーを充電して署まで帰り着いたとのこと。
フリーモント警察によると、どうやらハートマン氏が乗ったテスラパトカーは前のシフトで使用された後に充電されておらず、そのために犯人追跡もそこそこで電池切れの憂き目に遭ってしまったとのこと。テスラパトカーはフリーモント警察の日常的なシフトで使われたあとは、バッテリー残量が40〜50%になると、以前のインタビューで別の警官が述べていました。そのため、緊急走行でアクセルを踏み込んだとき、容疑者を追い詰めるほどの電力が残っていなかったということです。
フリーモント警察は米国で初めてパトカー隊にテスラを試験導入した警察であり、現在はテスラのEVが通常のパトカーに比べどのように機能するかを見極めているところ。イニシャル/ランニングコストを含め、そこで得た知見はしばらく後にまとめられ、市議会に報告される予定となっています。
なお今回のケースでは、テスラパトカーが追跡を取りやめた直後、容疑者の車は渋滞にハマり路肩走行したあげく、道路脇の茂みに衝突、容疑者は徒歩で逃走。まだ見つかっていません。ただ、結果だけを見れば、EVのバッテリー切れでも追跡の結果は大きく替わらなかったと言えるでしょう。少なくとも、パトカーがエンジン車だろうがEVだろうが、燃料や電池残量を常に満たしておかなければ、大事なときに戦線を離脱せざるを得なくなることは確認できました。
