開幕直前の予期せぬアクシデントに工藤監督も頭が痛い・・・©BASEBALLKING

写真拡大

 18日、ソフトバンクの松坂大輔インフルエンザB型と診断された。開幕直前でのまさかの離脱により、31日とみられていた日本復帰登板も白紙に。開幕ローテーションから外れることが決定した。

 「最近はやっているもんな…」とぼやいたのは工藤公康新監督。チームでは17日から吉井理人投手コーチが同じくインフルエンザB型で療養しており、さらに感染拡大となれば日本一連覇を目指すチームに大きな打撃となる。

 一般的には1月から2月にかけてがピークと言われるインフルエンザの流行時期であるが、実は昨年も開幕直前に猛威を振るっていたのを覚えているだろうか。

 打撃を受けたのは西武。伊原春樹新監督を迎え、いざ新シーズンの開幕という3月下旬に二軍のチーム内でインフルエンザが大流行。開幕2日前の3月26日には当時ドラフト1位ルーキーであった森友哉も感染し、二軍の選手、スタッフ合わせて13人がインフルエンザでダウンという非常事態に。

 2日後にシーズン開幕戦を控えた一軍メンバーは隔離され、調整のため二軍戦のマウンドに登った野上亮磨も二軍選手たちと同じベンチには入らず、味方の攻撃中はブルペン脇で待機するという緊急措置が取られた。これには右腕も「(こんな状況)はじめて。ハイタッチもできない」と戸惑いを隠せず。一気にチームとファンを恐怖の渦に巻き込んだ。

 巨人も、西武の1週間ほど前にチーム内でインフルエンザが大流行。キャンプインの2月1日から開幕直前の3月23日までの間に宮国椋丞や大田泰示ら14人がインフルエンザにかかった。

 こちらも二軍で主に流行したことから、先発投手陣がジャイアンツ球場で行う調整を東京ドームで行い、二軍選手の一軍合流を一時見送るなどの措置が取られた。

 開幕まであと9日。オープン戦もここまでDeNAに次ぐ2位につける(※18日現在)など好調なだけに、とにかくこれ以上の感染拡大は避けたいところ。

 前年のチャンピオンチームを引き継いだ工藤新監督の前に、予期せぬ“見えざる敵”が立ちはだかった。