日本で最も低い気温が観測された場所は旭川市で、1902年の1月25日にマイナス41度を計測したという記録が残っていますが、北極から160キロほど離れたロシア北東部にあるオイミャコンは世界で最も寒い場所にある人が住む村です。そこは一日中暗く、平均気温はマイナス58度で、1933年の2月にはマイナス90度を記録したこともあります。そんな極寒のオイミャコンを訪れたニュージーランド人の写真家エイモス・チャップルさんが、村の様子がよく分かるレポートをWIREDに寄稿しています。

What It's Like Living in the Coldest Town on Earth | WIRED

http://www.wired.com/2015/01/amos-chapple-the-coldest-place-on-earth/#x

オイミャコンは主要都市から約900キロメートルも離れた場所にあり。最寄りの空港は冬の間じゅう閉鎖されるため訪れるのはかなり困難。チャップルさんが訪れたときも、自動車で空港から2日かかかり、大変な苦労が伴ったそうです。

チャップルさんが村に到着して最初に驚いたことは、マイナス58℃という過酷な環境です。このような環境下では汚物が室内で凍ることがあり、用を足すためには外に設置されたトイレに行く必要があります。下記の画像に映っているのがオイミャコンにあったトイレです。



自動車が凍ってしまうことを防ぐために、使用しないときは外より温度が高いガレージの上に駐車しておくとのこと。また、寒い環境下では凍ってしまうので、外にいる際は常に車を動かしておくそうです。



この寒い環境下では穀物や野菜が育たないので、多くの人は肉食中心の食生活を送っています。トナカイ・凍った魚を削った料理・氷になった馬の血とマカロニで作った料理がこの村の主な食事。下記画像に映っているのはオイミャコンの市場になります。



オイミャコンの人々は、常に暖かい場所に移動するので、寒い室外で話をする機会はあまりなかったそうです。



人だけでなく機材にも寒さは襲いかかります。チャップルさんのカメラは滞在開始から数日後に凍って壊れてしまいました。カメラが再び壊れないようにするため、チャップルさんはカメラに自分のジャケットを着けて撮影をしていたそうです。

寒い環境下では口から吐く息が白くなることがありますが、この村で息を吐くと「葉巻のスモークのように息が渦を巻いた」そうです。チャップルさんの写真を見る限りは普通の白い息に見えますが、見るからに寒そうな光景です。



これはチャップルさんが村の中心部にある高さ約15メートルの無線塔に登って撮影した写真。撮影の際に手袋を外したところ、凍傷を起こしてしまったとのこと。撮影という短時間の作業でも凍傷を起こしてしまうくらい寒いというわけです。



「人が凍っている」と思ってしまいそうですが、これは銅像。



外に放置されて凍ってしまった靴。



犬の髭までカチンコチン。



日本の冬も寒いですが、オイミャコンに比べると「暖かい」と言えそうです。