素晴らしい世界とはほど遠い(写真はツイッターより)

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 仮面をかぶり、ピンクとブルーのミニスカートの衣装を纏った18人の女の子たち。元旦に発売した『元気種☆』で見事オリコン1位に輝いた地下アイドルグループ、「仮面女子」に一大スキャンダルが発覚した。11月にさいたまスーパーアリーナ―でワンマンライブも決定、「AKBに変わる新しいアイドルか!?」と注目が集まっている矢先のことだ。

ニュース番組でも“極貧”ヤラセ

 元メンバー4人が週刊文春の取材に対し、

「NHKのドキュメンタリーはヤラセだった」

「社長から肉体関係を強要された」

と告発。1月8日発売の誌面で内部告発を寄せている。

 問題となった1つ番組を見てみよう。

事務所のあるビルの4階にある6畳間に4人の女の子たちが共同生活しており、敷きっぱなしの布団に散らかり放題の洋服で、くつろぐスペースはない。極貧生活を送る彼女たちは、ファンデーションに小麦粉を入れて水増しして使うほどだ。

驚くべきはその食事。トイレの洗面場で、食器として使用している使い回しのおでんの容器を洗い、便器の上で炊いたご飯を盛る。そのごはんの上に塩をふりかけて、

「お米は事務所からタダでもらえるんで〜」

と笑顔で食す。その少女の親も心配そうに出演する番組さえあった。

こうした彼女たちの極貧ぶりは、番組サイドからすればありがたいものだったようだ。

「面白い生活をしているアイドルがいる! そのVTRの視聴率は上がる! と、各局が色めき立って、バラエティだけじゃなく複数のニュース番組でも取り上げてましたね」(ニュース番組ディレクター)

 ただし、これらの実態は運営会社の社長による“ヤラセ”だったのだ。

ホストクラブで成功した社長の問題すぎる性癖

 実はこの“社長”というのが、新宿・歌舞伎町と大阪・キタで有名な大手ホストクラブを立ち上げたI(37)なる人物。

 彼自身も、ホスト番組全盛期に多く出演し、それに比例するように店が繁盛。ドキュメンタリー番組に出ることの味を占めた一人であった。

「事務所のアイドルたちの私物化は相当酷かったようです。ある子は男性と電話していただけで無理やり口淫させられたり、I氏の自宅に電話で呼び出されて性行為を強要された子もいたと聞いています。『仮面女子』ではグループ内での連絡先交換を禁止していたから、他にも被害に遭っている子がいるということがわからず、事態の悪化を招いた。情報統制しながら悪行に及んでいたわけですから、タチが悪い」(業界関係者)

CD60枚購入で“デート権”を獲得

 今回オリコン1位を獲得したCDが売れたのにも、どうやらカラクリがあった模様だ。まず、価格設定が大きな要因として挙げられる。通常シングル1000円で販売するところ、彼女たちのCDは1枚500円。そしてさらに巧妙な仕掛けが購買を煽った。

「2枚買えば握手、4枚でチェキ、60枚で近くのパン屋にお買いものデートが出来るおまけ付き。たまにパン屋の代わりに雑貨屋さんに行ってくれたり、ダーツとかカラオケもしてくれるから、みんなかなりの枚数を買うよ。で、買った後は彼女たちに返してあげるから、またそれを使いまわして売ってるみたい」(熱狂的なファン)

「♪素晴らしい世界が 未来が これからずっと続く気がするよ♪」

 と目をキラキラさせて歌うメンバーたちを食い物にする、卑劣な大人たち。こんなグループが地下にはまだまだ潜んでいるかもしれない。

(取材・文/大伯飛鳥)