Connected Car Expoでプレゼンする、マイクロソフト関係者。発表は抽象的な内容で、来場者にとって期待はずれだった Photo by Kenji Momota

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IT企業サイドからの発表は極少
期待はずれに終わった「コネクテッド・カー・エキスポ」

「なんだか内容が薄くて、面白くない」

 この2日間のために、世界各地からわざわざ足を運んだ自動車業界関係者の多くが、不満の声を上げた。

 ロサンゼルスオートショー(一般公開:2014年11月21〜30日、以下LAショー)が鳴り物入りで併催した「コネクテッド・カー・エキスポ(以下CCC)」は事実上、失敗に終わった。

 LAショーの報道陣向け発表日は2014年11月19、20日。それをさらに1日繰り上げて、18日にCCCは開催された。

 18日の午前8時過ぎ、CCCが開幕。ロサンゼルスコンベンションセンターの収容人数300人規模の部屋に専用ステージを設け、その両サイドに大型モニターを配置した。司会を務める経済分野のテレビキャスターが「時代の大きな変わり目が到来した。来年からアップルのCarPlay、グーグルのAndroid Autoが本格的に市場導入される。自動車はIoT(インターネット・オブ・シングス)の一部となる」と、まくし立てた。

 だが、会場内は6割の入りで空席が目立つ。その後、著名なフューチャリスト(未来予測者)に続き、世界に名高い自動車デザイン教育機関、自動車メーカー、そしてマイクロソフト等の関係者の講演が続くなか、来場者は徐々に増え、会場は8〜9割がた埋まった。だが、各講演でモニターに映し出されるパワーポイントの内容は、大きな写真を1枚使うような抽象的な表現が多く、会場内にはシラけたムードが漂い始めた。

 唯一の救いになるはずの、南ホール玄関スペースで行われたエキジビジョンへの出展も30社程度で、これまた展示の内容が薄かった。エキジビジョン内では、アウディ・nVIDIA、ボルボ、ジャガー・ランドローバー、KPMGが記者会見を行なったが、メディアが高い関心を示したのはアウディ・nVIDIAの共同記者会見のみ。両社はMMX2(第二世代マルチメディアエクステンション)と呼ぶ、インフォテイメントの制御基盤の共同開発に対する進捗を報告した。

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