大宮vs浦和東
4番井出（大宮）
大宮が初回から勢いある打撃を見せた。1回表、二死二塁から4番井出が右中間を破る二塁打を放ち1点を先制。さらに5番守屋も適時打を放ち、2対0とする。その後も大宮は毎回得点を重ねる。
2回表、1番山本の適時打で3対0とすると、3回表には一死二、三塁の場面からワイルドピッチで1点を追加。さらに9番曾田の適時二塁打で、5対0とすると、4回表には無死二塁から3番高井の右越え三塁打、4番井出の犠飛で4回表まで7対0とコールドも見えてきた。
そして5回表、打者15人、7安打の猛攻で、一挙12点を入れて19対0と大きく点差を広げる。その裏、高井が締めて、大宮が5回コールド勝ちを決めた。
この勝利に大宮の赤坂監督は、「結構、与えてもらった点が多かったかなと思いますが、良く打ってくれました」と打撃陣を評価した。
15安打を放った打線の中でも存在感を示していたのが4番井出だ。旧チームから出場をしている選手で、逆方向にも強い打球を打てるのが強み。
赤坂監督は、「勝負強く、非常にミートが上手い選手なんですよ」と信頼を寄せる。
井出の打撃は中々特徴的で、始動の仕掛けが遅く、投手のリリースする直前で始動を仕掛け、足を高く上げながら、間合いを測り、踏み込む。大きく踏み込むのではなく、その場でさっと下ろして、手元でボールを呼び込んで、打ち返す選手だ。そのためボールの見極めがなかなかうまく、下手なボール球にも手を出さない。赤坂監督は打撃フォームはいじることなく、本人の打撃スタイルを尊重しているという。
代表決定戦へ勝ち進んだ大宮。まずは最低限、県大会出場が目標だ。「とにかく県大会に出場することです。今日は19点は取れましたけど、本来は守備重視で守り抜くのがうちのスタイル。打線は振れてきているので、この調子で行きたいですね」次の試合へ向けての意気込みを語った。勝利した大宮は、川口青陵と対戦する。
(文＝河嶋 宗一）
