iPhoneユーザー必見の決定的一瞬を逃さないアプリダウンロード不要・無料でできる写真撮影テクニック!

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セミが鳴いている炎天下の中、じっとSLが通過するのを待っていた…。
遠くから音が近づいてくる。間もなく目の前にSLが現れる。さっと汗ばんだ手でiPhoneをつかみ、その場でじっと待機する。出会えるその瞬間を求めて…。そして時はきた!SLだ!iPhoneのカメラを起動して、被写体となる黒い猛獣(SL)に向ける。「カシャーッ」とiPhoneのスピーカーからシャッター音が聞こえた。結果はどうだったのか、SLはちゃんと撮影できたのか、…残念、タイミングがずれて、SLはフレームの中から逃げてしまったようだ。

冒頭で伝えたいことはこうだ。iPhoneでSLを撮影しようとしたが、たぎる気負いと期待に反して、シャッターのタイミングがズレるなどベストショットを逃してしまったというもの。デジタルカメラであれば、高速連写や高速オートフォーカスなど、動く被写体に強い機能を誇る機種がゴロゴロある。しかし、iPhoneのカメラでは、こうした動く被写体をキレイに撮るには限界がある。

しかしながら、一眼レフカメラに勝るとも劣らない、タイミングの一瞬を切り取るiPhoneならではの超簡単なテクニックが存在するのだ。

●撮影した動画をスクリーンショットするだけ
失敗しない写真撮影の方法はいたって簡単だ。

この方法は動きのない風景や料理よりも、子どもやペット、スポーツといった動く被写体の撮影に向いている。
まず、撮影したい被写体に対して写真ではなくビデオカメラに切り換えて撮ろう。長時間撮影する必要はない。写真にしたいな、という場面さえ撮影されていれば良いのだ。

続いて、そのビデオを再生する。その際、最初に一時停止をするのが上手く扱うコツだ。

一時停止した状態からビデオのコマを左右に動かして写真にしたい場所で止める。その際、画面上に再生/停止などのアイコンが表示されているので、一回タップして画面上にアイコンなどを消しておこう。この状態にしてからスクリーンショットを撮影する。


目的の場所になるまで指を動かすことでコマ送り微調整ができる


iPhone/iPad /iPod Touch→ ロックキーとホームキーを同時押し
でスクリーンショットを撮影できるハズだ。

これだけで、「ベストな一瞬」を切り取った写真ができあがるという仕組みだ。

●動画から静止画のテクニックはメールやSNS向き
実はこの方法にも弱点がある。
それは、スクリーンショットを撮影するため、写真の大きさがスマートフォンのディスプレイサイズに限定されてしまう点だ。
例えばiPhone 5/5c/5sの場合、静止画サイズは3264x2448ピクセルだが、スクリーンショットとなると1136x640となる。したがって、もともと写真より画質が下がる。印刷したりするには解像度が低く、ぼやけたような写真になってしまう。

しかしながら、そこまでの解像度を必要としないメールやSNSでは、逆にメリットになる。
写真1枚のデータ量も小さく投稿する際も早くアップロードできるうえ、iPhoneやiPadで見る程度であれば十分な画質を保っている。
つまり、わざわざメールやアップロード用にリサイズせずとも、使い勝手のよいサイズの写真となるため、便利なのだ。

一部のAndroidスマートフォンにあるような手ぶれ補正機能の無いiPhoneでも動画から静止画を抜き出すことができるため、本当の一瞬を切り出せる。シャッターチャンスを逃したり、手ぶれしたりしにくくなるなど、失敗写真はかなり減るだろう。なお、元の動画ファイルはデータ容量が大きいので、必要な写真を切り取ったら削除してしまおう。

この撮影テクニックを使い、「え、この一瞬をどうやって撮影したの?」と思われるような写真を作ってみてはいかがだろうか。

以下に筆者の作例を紹介しよう。どれも動画から切り抜いた一瞬の写真で、狙って撮影するのは難しいだろう。


防水ケースにiPhone 5を入れて、波しぶきがかかるように動画撮影!



わんこが下を出して鼻先ぺろりんちょ



ヘリコプターが上昇するその「瞬間」



布施 繁樹