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Texas Instruments(TI)は7月7日、消費電力と性能を最適化したRFゲインブロック、ダウンコンバータ用ミキサ、IQモジュレータの新製品を発表し、RF製品のラインアップを拡充した。

新製品は、トランスミッタ用D/Aコンバータ(DAC)、レシーバ用A/Dコンバータ(ADC)、IQモジュレータ、IF DVGA、PLL、RFシンセサイザなど、同社の既存RF製品ラインアップを補完するもの。このうち、3.3V/5V動作のRFゲインブロックファミリは、広い周波数範囲、小さい実装面積、高集積度、高OIP3(出力の第3次インターセプトポイント)、低消費電力を実現しており、設計の自由度が大幅に向上する。また、汎用性に優れ、スマートメータ、試験/計測機器、ワイヤレス基地局などのさまざまな産業、通信、防衛機器に最適となっている。具体的には、動作周波数範囲が1MHz〜6GHzと広帯域をサポートしており、システム設計の際にRF周波数とIF周波数に同一のゲインブロックを使用することが可能。さらに、2mm角のQFNパッケージにより実装面積を低減する他、パワーダウン機能の内蔵により外付けスイッチを不要にし、実装面積とBOMコストを低減する。パワーダウン機能では、競合の3.3V動作RFゲインブロックと比較してOIP3性能を10dB向上しており、広範な用途で使用できる。なお、価格は電源電圧5V、ゲイン12dBの「TRF37A75」が1000個受注時で0.95ドル。また、5V動作のゲインブロックの他、49ドルで評価モジュールを供給中。3.3V製品の量産出荷は7月開始の予定で、評価モジュールは現在供給中。

ダウンコンバータ用ミキサファミリは、高性能マルチチャネルレシーバ向けに消費電力を最小限に抑えながら、高い直線性/ゲインとともに、広い周波数調整による柔軟性を提供する。さらに、消費電力を半減しながら、既存ソリューションに匹敵する性能を実現する。用途としては、フェーズドアレイレーダ、ワイヤレス基地局、RFバックホール、リピータ、試験/計測機器などの高性能ダイバーシティ受信/マルチアンテナ機器に最適となっている。なお、パッケージは5mm角のQFN。価格は周波数範囲300〜1400MHzの「TRF37A32」が1000個受注時で9.98ドル。

IQモジュレータ「TRF3722」は、高性能トランスミッタにおいて求められる、消費電力、直線性、位相ノイズ、周波数範囲の最適な組み合わせを実現しており、新ダウンコンバータ用ミキサとのペアにより、フェーズドアレイレーダ、ワイヤレス基地局、RFバックホール、リピータ、試験/計測機器などの高性能機器に最適となっている。なお、パッケージは7mm角のQFN。価格は1000個受注時で9.50ドル。