電子書籍端末今昔:パナソニック&東芝編、両社が出していたΣbook

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1990年代からの電子書籍端末を振り返り、日本国内で販売された製品を中心に、「ストア/プラットフォーム別」または「メーカー別」に、その初代モデルと最新モデルを並べて紹介する連載です(機種の情報は2013年12月時点の内容で、2014年1月以降の情報は含まれていません)。

1990年代当初の"電子ブック"や、読書専用端末ではないものの電子書籍の普及に重要な役割を果たしたiPadなどのタブレットも含め、実に多くの製品が現れては消えていったことが分かります。これらの写真から、そんな電子書籍端末の歩みをお楽しみください。今回はパナソニック&東芝編。

パナソニック編



左:DATAPRESS【1992】 右:UT-PB1【2011】

こと電子書籍端末については不遇と言えるのがパナソニックで、本を模した見開き2画面構成で注目を集めた2004年の「ΣBook」、2006年に発売した5.6インチのカラータブレット「Words Gear(ワーズギア)」、楽天の電子書籍ストアRabooに対応した2011年発売のタブレット「UT-PB1」と、いずれも単発に終わっており、本稿執筆時点では同社の名を冠した電子書籍端末は存在しません。

他社に比べて見切りが早いのか、それ以外の事由によるものかは不明です。ただし電子ブック時代にまでさかのぼると、松下電器産業時代の1992年に発売したデータディスクマン互換機「DATAPRESS」が、初代の「KX-EBP1」以降、複数リリースされた記録があります(写真は第2世代にあたる「KX-EBP2」)。なお、パナソニックが子会社化した三洋電機も、1992年に電子ブック端末「EXB-1」を発売しています。

東芝編



左:ΣBook DCT-100【2004】 右:BookPlace MONO【2013】

東芝初の電子書籍端末を何と見なすかは意見が分かれるところですが、ここでは松下電器産業(当時)からのOEMで発売したΣbookを初代製品と見なしたいと思います。

もっとも、単発で終わりがちなのはパナソニックと同じで、2012年にBookLive!互換の同社ストアで使える7インチカラータブレット「BookPlace DB50」を発売するも同社直販サイトではすでに完売扱い。さらに同社独自ストア「BookPlace」に対応したE Ink端末「BookPlace MONO」が2013年に発売になるも、お世辞も存在感があるとは言えません。

ちなみにΣBookとほぼ同時期に「SD-book」というカラー見開き2画面構成の電子書籍端末がフェアなどに参考出品して注目を集めたが、最終的に製品化は見送っています。

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