『恋愛呼吸』(著者:加藤俊朗、服部みれい/中央公論新社/1300円+税)。
版元によると今年6月に発売後、すぐに増刷したとか。表紙にぴったりのイラストは、服部さんの夫となった福太郎さんが昔、服部さんと出会う前に描いたものだそう。ミラクル!

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『恋愛呼吸』というタイトルに、可愛らしい女の子のイラスト。そして、帯には「呼吸で結婚!」の文字。 え、一体どういうこと!? そう不思議に思いながら読んでみた。

これは、心をきれいにする呼吸法“加藤メソッド”を生み出し、谷川俊太郎さんの呼吸の先生としても知られる加藤俊朗さんと、文筆家であり、「美しく甘く生きること」をテーマにした、知恵と情報が満載のエコ・カルチャーマガジン『murmur magazine(マーマーマガジン)』編集長の服部みれいさんによる共著。

まず「恋愛呼吸」がどんなものかというと……本書にはこう書いてある。

「『男がほしい』。この思いを、呼吸を使って、こころの奥深いところに入れる。それが恋愛呼吸です(加藤)」。

つまりは加藤先生が提唱している、丹田に意識を集中させる呼吸法により、潜在意識をきれいにしながら、“男がほしい”と声に出していうことで、願いがかなうというものなのだ。

まさか、と思ってしまうが、加藤先生に習い、服部さんが「恋愛呼吸」を実践してみたところ、実際に2週間で男性に出会い、結婚したというのだからびっくり! 本書はそんな服部さんの体験談が、加藤先生とのトーク形式で軽快に綴られている。ちなみに『murmur magazine』では「長らく、恋人がいない人、セックスが足りていない人」のことを“ごぶさたガール”と表現しているのだが、服部さんは自ら“ごぶさたガール”を卒業しただけでなく、結婚までいってしまったというわけ。

「最初は服部さんがまさか結婚までいくとは思っていなかったんです。でも1回目の恋愛呼吸のレッスン後、連絡があるたびに「彼ができた」「結婚する」「一緒に暮らす」って進展していって。すべて2週間以内のできごとです!」

そう話すのは、本書の編集を担当した林美穂さん。林さんの周りで恋愛呼吸を実践した人の中には、こんなエピソードもあったそう。

「インドに住んでいる40代の友人が恋愛呼吸をやったら、1週間のうちに3人に交際を申し込まれ、そのうち一人にプロポーズされたそうです。自分がいいと思うまで引き寄せてみようと思ったらしく、続けていたら、翌週も2人食事に誘われたそうで。恋愛呼吸は効き過ぎるから、彼女はもうやめとくと言っていました(笑)」

はたからみたら羨ましいお話! 聞けば、本書の読者からも続々と声が届いているとのこと。その一部を教えてもらったので紹介しよう。

●「恋愛呼吸をはじめた今年の年明け早々、とってもシンクロする異性と出会い、つきあいはじめました。初対面から話が合って……不思議なことが舞い降りています!」みこさん/神奈川県

●「恋愛呼吸で、自分自身のニーズを知り、生まれてはじめて恋人ができました。ずっと身近で支えてくれた彼への思いに気づき告白、今に至ります」小箱さん/神奈川県

●「まわりにいる男性に変化が。わたし、食事をおごってもらえるようになりました!」F子さん/東京都

●「ごぶさたガールを卒業しました!」S美さん/東京都

● 「恋愛呼吸を実践して、1か月半でおつきあいがはじまり、ちょうど7か月で結婚しました」A子さん/東京都

こんな体験談がまだまだあるというのだから驚く。ちなみに、この呼吸法は恋愛だけに当てはまるものではないとのこと。林さんが「男がほしい」の“男”を“仕事”に変えてやってみたところ、実際に仕事の依頼がきたり、滞っていた仕事が動き始めたりしたのだそう。

それを聞いて、今年に入って不調続きだった私はさっそく“仕事呼吸”を実践してみることに。すると!

本当に、仕事の依頼が! これには驚いた。ただし、この呼吸法は3日間続けるのが基本なのだが、私は一日しかやっていなかったので、単なる偶然かも!? とはいえ、続けてみる価値はありそう。

自分の恋愛をひけらかすような本を出すことに、実は抵抗があったという服部さん。本書を出した理由について「単純に面白い話だなあと思ったから」と書いているのだが、読んで納得。たしかにノンフィクションとしても単純に楽しめる!

恋愛呼吸の呼吸法については、写真とともにわかりやすく紹介されているので(しかもモデルは服部さんご本人!)誰でもすぐに始めることができる。呼吸で彼氏ができるなんて、あるわけないじゃん……そう思っている人こそ、一度試してみるといいかも。なんといっても、呼吸するだけなのだから!(ちゃむ)

◆加藤俊朗さん 公式HP http://katotoshiro.com/
◆服部みれいさん 公式HP http://hattorimirei.com/ 
◆murmur magazine HP http://murmurmagazine.com/
◆中央公論新社 http://www.chuko.co.jp/