「おひるねスペース」はフェミニンな雰囲気で満載!

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普段から、よくカフェを利用しています。自宅より集中できるし、我ながら仕事場として重宝している方かも。しかし、どこか気が引けている部分もあるわけで。「度を過ぎた長居は、お店側にも迷惑だろうな」みたいな。
いや、もっと酷いケースを目撃したこともある。もう、寝ちゃってる人がいるんです。もちろん、店員さんに注意されてました。

ところが! なんと、寝ていいカフェが存在するらしいんですよ。というか、寝るためのカフェ。11月19日、神保町にてオープンした「corne(コロネ)」は、言わば“お昼寝カフェ”であります。
もう少し、わかりやすく説明しましょうか? 「今日は朝が早くて眠いな〜」「ゴロゴロしながら考え事したいなー」「夜にも予定があるから、休んでから出かけたいな」なんて時、同カフェに行くとバッチリ。店内には、眠りに最適な環境が用意されています。

では流れに沿って、一つ一つ説明していきましょうか。カフェは、大きく分けて3つに分かれていました。最大の売りは、やはり「おひるねスペース」。この空間が、こだわりで溢れているんです。
まず入り口では、お客さんが寝具をセレクトします。枕、足枕、腰枕やブランケットが豊富に取り揃えられており、好みのものを選んで良い模様。そこから歩を進めると、室内はベッドだらけ!
「『おひるねスペース』では、季節や時間帯によってアロマを使い分けています」(店長の塚島早紀子さん)
昼は興奮や疲れを沈めてリラックスできる「クールダウン」、夕方は活動が終わる頃に体の疲れをほぐす「リラックス」なる香りを焚いているとのこと。

続いて、最重要ポイントであるベッドについて。こちら、試しに寝そべらせてもらいました。……うわ、楽チンッ!! そして、優雅に身体が沈み込んでいきます。これ、低反発ですか?
「はい、このベッドで疲れをグッと解放していただければと思います。柔らかく包み込んでくれるようになっていますが、女性は特にフワフワしたものが好きですからね(笑)」(塚島店長)
言い忘れてました。実はこのカフェ、女性限定なんです。今日、記者(男)は特別に体験させていただいているんです。

それを踏まえて店内を見渡すと、確かに全てが女性仕様になっている。天蓋カーテンだったり照明だったり色使いだったり、それら全てがフェミニンで。
「女性が憧れるような、お姫様のような雰囲気を意識しています。あと照明はグリーンを使っているので、森の木陰にいるような感覚を味わえます」(塚島店長)
それだけではない。キャンドルはフッと息を吹きかけるとパッと消える仕様だし、ベッドサイドには電気のランタンが置かれているし、まるで夢の国のよう!(お昼寝だけに)……いや、実は眠らなくたっていいらしく。
「ジュース等を持って来てくつろいでもいいですし、お仕事の書類を傍らにアイデアを練っていただいても結構です」(塚島店長)

では、そろそろ第2のエリアについても触れていきましょうか。お仕事するには、こちらも打ってつけです。
「Wi-Fi接続をしていますので、カフェスペースでは自由にパソコンを使っていただけます。また、携帯の充電器もお貸ししています」(塚島店長)
あと、ここでは体を温めるための電気ブランケットも用意されているらしい。

さて、いよいよ料金体系にも触れていきましょうかね。
「当店は時間制で、10分150円になっています。その間はドリンクやレンタル類も、フリー(無料)でお出ししています」(塚島店長)
それは、前述の充電器やブランケットに限らない。例えば、寝る時用のナイトアップブラも貸し出している。いわゆる、締め付けない系のブラです。そしてそれらを装着するためのスペースとして機能するのは、女性のための「メイクルーム」。カーテンで仕切れるので、“着て脱いで”にもバッチリです。
「メイクルームには、コスメを用意しています。またお昼寝後はどうしても髪やメイクが乱れますので、この場所を活用していただきたいと思います。あと『OKIRO(オキロー)』という目覚まし時計も、ここに用意しています」(塚島店長)
……ん? これ、以前コネタでも紹介したことがある! 「光」で目覚めを促し、眠気眼を徐々にスッキリさせてくれる機器でした、そう言えば。
「これで目を覚ましていただき、また日常の活動を頑張っていただければと思います」(塚島店長)

そして、飲食類にも注目。だって、完全に“お昼寝仕様”になっているから。まずドリンクの有料メニューには、寝る直前に飲んで体を温める「ジンジャーティ」(200円)、リラックス効果のある「カモミールティ」(200円)、寝起きに飲んで爽快感を与える「自家製ミントティ」等がラインナップされています。
もちろん、“飲食”の“食”の方も抜かりはない。
「ランチ類は、あえて腹八分目になるような分量を意識しています。野菜をたっぷり使っているので美容・健康にいいですし、ねぎの豆乳スープの大豆にはトリプトファンがたっぷり含まれていて、睡眠物質のメラトニンが生成されやすくなります。そのため快眠につながります。ホットサンドにも自家製豆乳マヨネーズを使っています」(塚島店長)

……と、眠りに対応しまくっている“お昼寝カフェ”ですが、オープンのきっかけとしてどんな経緯がありました?
「私は快眠ナビゲーター/睡眠改善インストラクターとして以前より活動しており、『たくさん睡眠時間を取りましょう』と訴えかけてはいたのですが、正直難しい現実がありますよね。そんな時に効果的なのが、“お昼寝”です。ただ、女性がオフィスで机に向かって寝るのって、少しデリケートな部分がありますよね(笑)」(塚島店長)
だからこそ、このカフェを活用してもらいたいと考えたのだ。

そして、もう一つ。“女性限定”のカフェにした理由として、こんな現実があるという。
塚島店長 実は、『女性の方が睡眠時間が短い』というデータがあるんですね。
――そうなんですか!
塚島店長 仕事、子育て……。また朝もお化粧だったり、食事を作ったり、お子さんを送ったり、色んな事に時間を使っているのが理由として考えられます。喫茶店でお茶を飲む代わりに、ここで足を伸ばしてベッドで横になって『また頑張ろう!』と思っていただければと考え、オープンしました。
――なるほど。マッサージに行くと、時間も取られてしまいますしね。
塚島店長 はい。そして「疲れたら休む」という習慣も持っていただきたいんです。疲れがドンドン溜まっていくと、元に戻すために同じだけの時間が必要になってしまいますので。

最後に、「corne(コロネ)」なる店名の理由について。
「『コロネ』は、『コロッと寝る』というか(笑)。あと羊の耳がクルクルしてるので、パンのコルネともかかっています」(塚島店長)
なるほどです、愛らしい。
(寺西ジャジューカ)