10円玉に触れている気分になる。

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街中にて。落ちた小銭の音が鳴ると、条件反射的に振り向いてしまうのは何故だろう? きっと小銭に対する得も言われぬ愛情が、あの動作には込められているに違いない。「この手で、小銭に触れたい!」という、強き衝動である。それを、人は「金欲」と呼ぶ訳だけども。

そんな想いを察知したのか、不意を突くように妙なアイテムが製作された。Hamee株式会社が、iPhoneのホームボタンに貼るシールを10月30日より発売しているのだ。その名は、『COZENI』。……よく読んでください? 「コゼニ」です。
ルックスは、まさに小銭。10円玉、5円玉、1円玉をリアルに再現しており、パッと見はまるで本物! しかし、突飛過ぎる。なぜ、こんなシールを商品化しているのか?
「5円玉を使った商品は、当社でも以前より人気がありました。『五円(ごえん)』=『ご縁』ということで、縁起物としてご購入いただいております。今回は1円玉、10円玉と小銭のバリエーションを増やし、本物そっくりのシールにいたしました」(同社・担当者)

しかし、やはりクオリティには気を配りたい。この手のグッズ、少しでもチャチさが滲み出てしまうと、その時点で興醒めしてしまうから。もちろん、今回の『COZENI』は間違いなかった。ツヤのある質感と精巧に刻まれた図柄。そのデザインは、見る人に絶大なインパクトを与えてくれる。
そして、タイミングも絶妙。この時期に発売するからこそ、意義がある。
「docomoが発売したことでiPhoneユーザーはさらに増え、周りを見れば必ずiPhoneユーザーはいます。しかし、その分“没個性的”になりがちです。『COZENI』を貼れば、『自分以外にこんな“斜め上を行ったiPhone”を持っている人はいない』という優越感に浸れます」(担当者)

しかも、使い道はiPhoneだけではない模様。
「iPhoneのホームボタンに使うだけでなく、手紙の封筒やお年玉のポチ袋などに使っていただくなど、たくさん使い方はあるのでこれからの時期にぴったりです」(担当者)

そんな『COZENI』は、同社のウェブショップ「Hameeストラップヤ」にて購入することができる。価格は480円(税込み)。
「1円、5円、10円のバリエーションの中だと、やはり『ご縁がありますように』の5円玉が一番の人気です」(担当者)

今は昔の話だが、かつて電話と小銭の親和性は極めて高かった。そう、公衆電話が主流の時代の関係性である。
「iPhone」と「COZENI」。ノスタルジックでありつつ、相性抜群の組み合わせか。
(寺西ジャジューカ)