「現在は、ジャスダック市場が過熱しているため、一時的にカラ売りが停止状態となっています。しかし相場が落ち着いてくれば、規制は解除されるはずです。ガンホーのカラ売り、まさにETFならではの裏ワザです」(藤本さん)

裏ワザ❷「株365」なら、祝日でも売買できる。

ETFの中には、日経平均連動型のものがある。では、東京金融取引所が運営する「株365」(日経225証拠金取引)をご存じだろうか?

こちらは取引所CFD(差金決済取引)と呼ばれるもので、証拠金を担保に数倍から数十倍の取引ができる金融商品である。

圧倒的に異なるのは、取引時間。ETFは午後の休み時間を除き、9時から15時まで取引できるのに対し、「株365」はほぼ24時間取引が可能。さらに、日本の祝日であってもマーケットは稼働しているという。

また、配当金の受け取りに関しても、ETFの年1〜2回に対し、「株365」では日経平均の構成銘柄に配当落ちがあるつど、配当相当額が支払われる。

もちろん、「株365」では、売りから入ることで収益を狙うことも可能。

つまり、日本の祝日や、日本時間の深夜にニューヨーク株式市場が暴落したような場合でも、すぐに対応することができるというわけだ。これなら、年末年始やゴールデンウイークなどの大型連休に入る前に持ち株を慌てて整理する必要が少なくなりそうだ。

「株365」は単独で売買してもよし、持ち株のリスクヘッジとして活用してもよし、という画期的な金融商品なのである。

藤本誠之(NOBUYUKI FUJIMOTO)
マネーパートナーズ 情報サービス部

「相場の福の神」でおなじみの証券アナリスト。大手ネット証券などを経て、マネーパートナーズへ。現在は、情報配信やウェブセミナーの講師などを務める。「ヤフーファイナンス」の株価予想では、39連勝を記録。




この記事は「WEBネットマネー2013年8月号」に掲載されたものです。