北朝鮮で、金正日総書記が死去したとされる17日より前に、後継者の金正恩氏に関連する“伝説”が広められていたことが分かった。宣伝教育に力を入れ、金正恩氏の「光り輝く事跡を可能なかぎり称賛する」動きが本格化していた。人民日報系の人民網などが報じた。

 韓国メディアによると、12月初旬には情報筋が、北朝鮮側の関連文書を入手していたという。金正恩氏の肩書きは朝鮮労働党中央軍事委員会副主席だったが、「金大将」などと表現されていた。

 3歳の時に銃射撃を覚え、9歳の時には動く標的にも命中させられるようになった。8歳になる年には誕生日前に大型トラックを運転し、曲がりくねったでこぼこ道を時速120キロメートルで走って目的地まで無事についたという。

 スポーツではバスケットボールが特にすばらしく、プロの選手に勝ったことがある。6歳で乗馬を学びはじめ、馬術では専門の選手よりも高いレベルだ。外国の予言者と会見した時に、予言者は「今まで、このような人物を見たことがない。大将の風貌を透視できる。将来はひとつの国、さらに全世界を統率する大人物になるだろう」と述べたという。

 16歳で、祖父である金日成主席の朝鮮戦争における卓越した軍統率能力を記述する論文を著したなど、“知的能力”についても神格化が進められている。

 北朝鮮では、金正恩の祖父である金日成(キム・イルソン)主席から3代続きで指導者を賛美する“伝説”が伝えられている。金日成主席については、「朝鮮戦争時に旧日本軍の三八式歩兵銃で米軍機を撃ち落した」との話が、小学校の教科書に採用されているという。

 金正日総書記については、古来から聖山とされる白頭山のふもとの小屋で生まれたが、その折に白頭山頂上にある天池の厚い氷が割れ始め、轟音が谷間に響き渡る中で生まれたとの「生誕伝説」がある。

 金正恩氏の“伝説”を紹介した中国のサイト、環球網には「すごい。3歳で水鉄砲を撃ったのか」とのコメントが寄せられた。ポータルサイトの網易ではコメントのページが閉鎖された。(編集担当:如月隼人)