トレードの噂があるドジャーズの黒田博樹投手が、18日にネッド・コレッティGMから直接、トレードの話があった場合はすぐに報告するといわれたと明かした(7月18日付ロサンゼルス・タイムズ)。

 この2週間ほど、黒田は毎日のようにメディアから同じ質問を受けていた。「なにか聞かされたか?」と。そのたびに黒田は「なにも聞かされていない」と答えていたが、月曜日に状況が変わった。

 試合前に宿泊先のホテルの一室で、コレッティGMから、球団がトレードを前提の交渉を決めたり、他球団から打診があったときは、まず黒田にその旨を伝えるといわれたという。黒田はドジャーズと1年1200万ドル(約9億6000万円)の契約を結んでおり、他球団へのトレードを黒田が拒否できる権利が含まれている。黒田によるとGMは、球団は黒田をトレードに出したくはないし、できれば来季もドジャーズと契約してもらいたいと思っているが、同時に、勝たせてやりたいとも思っていると話したという。

「ぼくのために時間をさいてくれて感謝している」と黒田。「代理人を通してではなく、直接話してくれたのもありがたかった」

 黒田はここまで6勝11敗だが、防御率は3.13と安定している。勝ち星が伸びないのは、味方の援護に恵まれないためだ。

 黒田は現時点ではトレード拒否権を放棄する考えを持っていないという。また、日本ではシーズン中のトレードは珍しいこともあり、この状況をどう考えるべきか「とても複雑な気分だ」と述べた。