フランス代表のローラン・ブラン監督が17日、25日に行われるユーロ2012予選ルクセンブルク戦(および29日の国際親善試合クロアチア戦)のメンバー23人を発表した。

 注目が集まったのは、DFパトリス・エヴラとMF/FWフランク・リベリの復帰。2人はW杯での主将と副将で、練習ボイコットの責任があるとして、フランスサッカー連盟からそれぞれ5試合、3試合の出場停止処分を受けていた。

 処分が解けた後も2人の招集を見送っていたブラン監督。まだ世論の反発が強い2人だが、会見で監督は「純粋にパフォーマンスを重視」した選択であることを強調した。

 それに従えば、エヴラの招集は、左サイドバックのエリック・アビダル(バルセロナ)が肝臓の腫瘍除去手術を受けて欠場するため、リベリの起用は、守備を固めてくることが予想されるルクセンブルクに、サイドからの攻撃を強化するため、ということになる。

 監督は、エヴラについて「電話で手短かに話をした。言うべきことはいくつかあるが、本人に直接面と向かって伝えることを選んだ。これまで遠くから見ていただけで、まだ彼のことはよく知らない」と話した。

 リベリについては、「まだ彼本来のトップレベルにはないが、調子を取り戻しつつある。背景としては厳しい状況だが、彼はそれを認め、ピッチで最良の答えを示す必要がある」と語った。

 実力では代表に不可欠だが、精神面でチームに与える影響が懸念される2人。招集の機を注意深くうかがっていたブラン監督は、同じ過ちを繰り返させないよう釘を刺しつつ、ついに決断に踏み切った。

 メンバー23人は以下の通り。
GK
セドリック・カラソ(ボルドー)
ユーゴ・ロリス(リヨン)
ステーヴ・マンダンダ(マルセイユ)

DF
ガエル・クリシ(アーセナル=イングランド)
パトリス・エヴラ(マンチェスターU=イングランド)
ローラン・コシエルニ(アーセナル=イングランド)
フィリップ・メクセス(ASローマ=イタリア)
アディル・ラミ(リール)
アントニー・レヴェイエール(リヨン)
バカリ・サニャ(アーセナル=イングランド)
ママドゥ・サコ(パリ・サンジェルマン)

MF
アブー・ディアビ(アーセナル=イングランド)
アルー・ディアラ(ボルドー)
ヨアン・グルキュフ(リヨン)
ヤン・エムヴィラ(レンヌ)
フロラン・マルダ(チェルシー=イングランド)
サミル・ナスリ(アーセナル=イングランド)

FW
カリム・ベンゼマ(レアル・マドリー=スペイン)
ケヴィン・ガメロ(ロリアン)
ギョーム・オアロ(パリ・サンジェルマン)
ジェレミー・メネズ(ASローマ=イタリア)
ロイック・レミ(マルセイユ)
フランク・リベリ(バイエルン・ミュンヘン=ドイツ)