――前回のシングル「バンブー/マウンテン」の時に、アルバムが作れるぐらいの曲数が溜まっていると話されてましたよね。今回はドラマのタイアップがありつつ、初回盤と通常盤を含めて4曲を選んだ理由は?

たむらぱん:ほぼタイアップと言ってしまったら、そうなんですけど(笑)。いつも思っていることが、今まで作ってきた曲も、機会があるなら今の状態の時に、聴いてもらえる分だけ出しておきたい、というのがすごくあるんですよ。そういう意味で「ストーリーテラー」は1回ネット限定でリリースしたし。「葉っぱの航海」はインディーズの頃、まだお客さんも2人ぐらいしかいなくて、ライブで物販を売る時に結構話をするので、その2人の内の1人の悩みを聞いて作った曲だったんですよ。内容的にも“人間でいることの良さ”を書いたつもりで。ずっと録音したかった曲で「どうしても入れたい!」と言っていたのが通って。新旧バランス良くじゃないですけど、昔の自分が今の自分を見ても変わっているとは思わないだろうから、一緒の盤に入れられると思ったんですよね。

――「葉っぱの航海」を最初に作ったのは、いつ頃ですか?

たむらぱん:もう5年ぐらい前ですかね。ライブでもずっとやっていなくて、そんな雰囲気の曲なのに、なぜか去年のバレンタインのイベントの時に1回ちょっと(笑)。録音したいという願いもあったので、ライブでやっておこうと思って。

――4曲の中で唯一タイアップがついていない曲ですけど、個人的には1番好きです。

たむらぱん:私も好きなので、嬉しいです。なかなかタイアップがつきにくい曲だとは思うんですけど(笑)。

――ドラマ「もやしもん」のオープニングテーマになっている「SOS」は、物語の内容も意識して歌詞を書かれたんですか?

たむらぱん:そうですね、原作を読ませて頂いて。私は元々知らなかったので、菌がメインの話だと思っていたんですよ。でも、それ以上に生活というか、人間関係とか、自分自身に対する自信の無さとか、すごくモヤモヤしたものが溢れていて。そんな中でも周りの人達と協力し合って過ごしているという印象がすごく強かったので。そもそも私がその頃「頑張る」というキーワードにすごく違和感を感じていたというか。すごくいい言葉だし、よく使うけど、使い方によってはすごく相手を嫌な思いにさせたり。でも、それに代わるいい言葉ってあまり無いなとか思っていたので。そういう想いと、原作を読んだ上での人間ドラマを重ねて作ってみたんです。

――自分自身、周囲の人から「頑張って下さい」と言われる機会が多い立場だと思いますけど、自分としてはあまり人に言いたくない言葉だったりします?

たむらぱん:メールとかでも結構入れたりするじゃないですか。そういう時ほど余計にニュアンスが伝わりにくいから、迷ったり躊躇する時はすごくあると思うんですよね。

――本人としては精一杯頑張っているつもりなのに、周囲の人からはまだ頑張れと言われてしまうとか。

たむらぱん:そうそう。そうやって思われたらどうしよう? でも、メールだと相手のリアクションもちょっと分からない。何か違う言葉といっても、思い浮かばない所がありますよね。

――「SOS」というタイトルは、最後に付けたんですか?

たむらぱん:この曲は割と頭から「SOS」というリフレインがバァーッと、サビの頑張る感も出て来ていたんですけど。何かに対して頑張ることって、誰かの助けとか支えが無ければ絶対に無理なんだよという、諦めではないんですけど、現実みたいなものをどうしても入れておきたくて。サビで「頑張るって、すごく素敵だ」ってメチャクチャ言ってるんですけど、「絶対にそんな訳はない」という所も含めたかったんですよ。

――日常生活で「SOS」という言葉を発する場面はなかなか無いと思うんですけど、「HELP」ともまた違うし。「SOS」と言いたくなるようなことってありますか?

たむらぱん:「SOS」って、口に出して言えないというか、助けを求めている感がすごくあると思って。「気付いて欲しい」という合図みたいな感じがするんですよね。言えないから、すごく思っている。

――自分自身もそうやって「気付いて欲しい」みたいな合図を出したりしてます?

たむらぱん:メッチャちらちら伺いながら、すごく思ってます。

――気付いてもらえますか?

たむらぱん:気付かれないから、口に出して言わなくて良かったんだと思いますね(笑)。