2009年10月21日(水)午前9:50、千葉県幕張メッセ。第41回東京モーターショー・報道陣向け公開日初日、三菱自動車工業に続いて日産自動車(以下、日産)のプレス発表が行われた。

 2年前の第40回東京モーターショー(隔年開催)の日産ブースは、黒を基調としたシックな装飾。その中で新型GT−RがV6ツインターボの甲高いエキゾーストノートと共に登場した。対する今年は、「ゼロエミッション」を掲げてホワイト&ライトブルーの装飾。日産の企業イメージは、エコ&EV(Electric Vehicle/電気自動車)へと大転換を成し遂げた。


販売価格は150万円程度と噂される日産の電気自動車リーフ。

 プレゼンターのカルロス・ゴーンCEOは、新型電気自動車リーフを前に、日産のEV戦略の未来像について熱弁した。壇上の車両はリーフに加えて、オートバイのように左右に傾斜して旋回する小型電気自動車のランドグライダー。リーフは今年8月2日の日産・横浜新社屋お披露目で登場し、ランドグライダーはNTC(日産テクニカルセンター・神奈川県厚木市)での報道陣向け事前撮影会に登場している。

 そのため、自動車関係の報道関係者は、この2台の電気自動車に対して驚きの顔は見せていない。だが、日本テレビ「リアルタイム」、テレビ東京「モーニングサテライト」、NHK経済ニュースのキャスターや、大手証券会社シンクタンクの研究員など、日産ブースに詰めかけた自動車を主業としないメディア関係者たちの目は、「日本の未来を担うかもしれない(と一般メディアで大きく取り上げられている)」日産の電気自動車の実車に釘付けとなっていた。

 会見中、ゴーンCEOは、日産本社広報部が1日前にプレスリリースした、住友商事とのリチウムイオン二次電池再利用事業にも触れた。それによれば、日産のEVに搭載されるリチウムイオン二次電池は、自動車の一般的な使用期間(日産関係者の話では5〜10年と想定)が経つと、新品との比較で容量は70〜80%に劣化する。その後、太陽光発電用等の定置型蓄電池として再利用するという。

 また、ゴーンCEOの恒例であるサプライズ発言もあった。リーフの次の量産電気自動車となる「NV」についてだ。NV200バネットは、前モデルまでバネットと呼ばれてきた商用車両で、今年3月のスイス・ジュネーブショーでNV200としてFMC(フルモデルチェンジ)している。

続きはこちら(ダイヤモンドオンラインへの会員登録が必要な場合があります)


■関連記事
・ホンダ社長 伊東孝紳インタビュー「時代は変わった!トータルな価値を高めないとクルマは売れない」
・伝説の名車“ハチロク”復活でトヨタスポーツブランド再生なるか
・自動車部品まで模倣品が氾濫!エコカーの未来を蝕む中国の深い闇
・ベタープレイス シャイ・アガシCEO「迫るガソリン車淘汰の波 メーカーは覚醒せよ!」
・ゴーン日産が先行?知られざる 中国“電気自動車革命”の鳴動と内幕