観客の大声援を浴びてケン・シャムロックが、ケージレイジに初出場。ケージの中央で、ロバート・ベリーを見上げる。

左ジャブからプレッシャーをかけるケン・シャム、ベリーはローから右ストレートを見せる。下がりながらの左ロー、左ジェブを放つベリーは、徐々にケージに押し込まれていく。自ら仕掛けないシャムロックだが、そのプレッシャーは相当のようだ。

それでも左ジャブを2発放ち、前進を図るベリー。続いて放ったパンチに、ケン・シャムもカウンターを合わせるが決まらない。大きな左フックを空振りしたケン・シャム、組みついてテイクダウンを狙うが、ベリーのヒザをボディに浴びてしまう。

再び距離を取った両者。左フックをヒットさせたケン・シャムだが、容易に距離をつめずに慎重なファイトを展開する。場内からブーイングが起こり始めたころ、ベリーが歩を前へ進め、左右のパンチを放つとケン・シャムが初めてケージに追い込まれる。と、直後にベリーが放った左フック、そして右ストレートが彼の顔面を捉えた。ケージ際でダウンを喫したケン・シャム、レフェリーが試合をストップしてベリーの1R3分26秒KO勝ちが決定した。

息子のライアンも拳を負傷し、1R終了後にドクターストップでケージを下りたこの日、MMAの厳しさを親子で体験。そして、44歳、シビアな現実を見せつけられたケン・シャム、彼の名声をMMA普及に利しようとしているプロモーション。現役続行を宣言し、EXCもキンボ戦を予定しているが――。レジェンドという異名を持つ老兵が、そのネームバリューを第一としてケージに上がり続けることは、今後極めて厳しいといわざるをえないだろう。

なおケージレイジ、次回大会は5月10日バーミングガムで行われ、イアン・フリーマンとポール・カフーンの対戦が決定している。

■全試合結果は下記の通り

ケン・シャムロック vs ロバート・ベリー
×[1R3分26秒/KO]○

・ケージレイジ世界フェザー級タイトルマッチ
今成正和 vs ジーン・シウバ
○[1R2分30秒/ヒールホールド]×

ロブ・ブロートン vs ネイル・グローブ
○[3R終了/判定]×

トム・ワトソン vs ピエール・ギエ
○[1R2分5秒/TKO]×

ムスターファ・アルターク vs ローマン・ウェバー
○[1R48秒/TKO]×

エンリッキ・サンタナ vs マイケル・ジョンション
○[3R終了/判定]×

アイリング・デリー vs エイセン・ベーリック
○[1R1分49秒/TKO]×

ジョージ・アンドリュー vs ライアン・シャムロック
○[1R終了/TKO]×

ジョン・ハサウェイ vs マーヴィン・アーノルド
○[1R1分32秒/TKO]×

ジョン・フィリップス vs ジャック・ボストウィック
○[1R4分10秒/TKO]×