アーセナルのFWエマヌエル・アデバヨールは、クラブのホームページを通じて、チームメイトのFWニクラス・ベントナーに対する謝罪コメントを発表した。

 アーセナルは、リーグカップ準決勝トッテナム戦のセカンドレグ(22日)で1-5の大敗を喫し、決勝進出を逃した。この試合に後半20分から出場したアデバヨールは、5分後にゴールを決めて一矢を報いた。しかしこのトーゴ代表FWは、試合終了直前にツートップを組むベントナーと揉み合い、鼻に傷を負わせると、2人はピッチ上で口論を展開。キャプテンのDFウィリアム・ガラスの素早い仲裁で主審の目を逃れたアデバヨールだが、試合翌日の23日にベントナーへの謝罪コメントを発表した。

「僕らはこのクラブで情熱をもってプレーしている。でも、あの場面はやってはならないことをしてしまった。この場を借りて謝りたいと思う。試合中はもっと冷静になるべきだった。途中出場でチームのためにゴールを決めることができて嬉しかったけど、二クラスとのあんなことになってしまって申し訳ないと思っている」

 一方、2人の仲裁に入ったガラスは、アデバヨールがアーセン・ベンゲル監督に事情を説明すべきだと語っている。

「2人の間に何があったかは見ていないから分からない。ただ、2人とも間違いを犯したことは分かっているはずだ。何が起きたか、監督に直接説明すべきかもしれないね。2人はまだ若いが、それを言い訳にしてはいけない」

 イングランド・サッカー協会はテレビ中継のビデオを取り寄せ、詳細な調査を実施する方針を明らかにした。調査結果次第では、アデバヨールとベントナーに何らかの処分を下す可能性もあるようだ。ノースロンドンのライバル相手に大敗を喫した上に、お家騒動まで巻き起こしたアーセナル。試合中に味方同士が揉み合う異常事態は、シーズン開幕直後から続いていた好調に陰りが見え始めた証拠なのかもしれない。