アフリカ・ネーションズ・カップ(1月20日開幕)に出場中のママドゥ・ニアン(セネガル)を欠くマルセイユ。今シーズン17試合で10得点をあげる主砲の不在は大きく響く。代わって注目と期待を集めるのがジブリル・シセだ。これまで19試合で5得点と不振で、レンタル放出の噂も絶えないが、ニアンの不在はエースの座奪回のチャンスでもある。

 年明けからはカップ戦2試合を含む4試合で4得点。19日のリーグ・アン第21節では2ゴールを叩き出した。開幕からずっと野次に耐えてきたシセだが、この日はようやく本拠地ベロドロームで歓声を浴びた。試合後レキップ紙のインタビューに応じたシセは素直に「うれしい。負けずにやってきた甲斐があった」と喜びを表した。

 復調の原因を問われると、「身体のコンディションがずっといい。自分のプレーのクオリティが戻った。このことはダッシュするときに感じている。ハイスピードで相手DFと競走することは長らくできなかったが、またできるようになった。調子は徐々に戻ってきている」とケガの影響を脱し、ピーク時の状態に近づいていることをアピールした。

 2001-02シーズンは22ゴール、2003-04シーズンは26ゴールをあげてリーグ・アンの得点王に輝いたシセ。好調な状態をイメージするとしたら、このころの自分だろう。今シーズンの開幕前には、その状態に近づきつつあることを意識してか、「目標20ゴール」と宣言した。これについてシセは「あと15。不可能な数字じゃない。自分では信じてやるつもりだ」と後半戦のゴール量産を誓った。なおこのインタビューでシセは「今シーズン終わりまでチームに残る」とも明言している。