ウェストハムのGKロバート・グリーンがイングランド代表でのプレーに興味を示すアーセナルのスペイン人GKマヌエル・アルムニアに警告を送った。イングランド代表でもプレー経験のあるグリーンは、スケープゴートとして批判を集める可能性もあるとして、アルムニアに熟考を勧めている。

 今シーズンからアーセナルの正GKを務めるアルムニアは、2009年に英国の市民権を得る予定。この結果、スペイン代表に選出経験のないアルムニアは、イングランド代表でプレーする資格を得ることに。アルムニア自身もイングランド代表のユニホームに袖を通すことに前向きなコメントを発表しており、“母国”のゴールマウスをスペイン人守護神が守る可能性は十分にある。

 イングランド代表の正GK争いに思わぬ敵が現れたことについて、1日にアーセナル戦を控えたグリーンは、外国人が自国の代表としてプレーすることに少なからず違和感があるとコメント。さらに、チーム状態によっては、外国人のアルムニアが批判の集中砲火を浴びる可能性もあると指摘している。

「他のスポーツでは、外国人がイングランドを代表してプレーしているケースも多い。クリケットなどでは、もう数年前から実現しているよね。そもそも移籍が自由になった今、アルムニアがイングランド代表としてプレーしたいと言った場合、それが間違いだというのは違う気がする。ただ個人的には、外国人監督を招聘するのと、外国人がプレーするのとでは全く意味が異なると思う。それに、もしアルムニアがプレーして、イングランド代表に結果が出なければ、彼がスケープゴートにされるのは目に見えている。ただ、すべては彼が決めることだ。ポジション争いが激しくなることは、代表にとってもいいことだろう。でも、もし僕が彼の立場なら、本当によく考えてから決断を下すね」

 かつてはGK王国として知られたイングランドだが、ここ数年は頼れる正GKの不在が嘆かれている。そんな状況下で現実味を帯び始めたアルムニアの代表選出。ファビオ・カペッロ率いる新生イングランド代表の守護神候補として名前が挙がるグリーンにとっても、思わぬライバルの動向が気になるようだ。