チャンピオンズリーグ（CL）の決勝トーナメント進出をかけた試合を控えるマルセイユとリヨンが、直前のリーグ・アン第17節で対照的な戦いぶりを見せた。

　11日にリバプール戦を控え、引き分ければベスト16に残ることができるマルセイユは8日にモナコと対戦し、2―0で快勝した。マルセイユは、ケガのサミア・ナスリを欠いた以外はベストメンバーを揃え、相手陣内で圧倒的にボールを支配した。不安視されるディフェンスもこの試合は安定感を見せた。後半25分に追加点をあげたマルセイユは、攻撃の要であるニアン、バルブエナ、ジアニを下げ、リバプール戦に向けて理想的な形で試合を終えた。

　一方、12日のグラスゴー・レンジャーズ戦で白星をあげなければならないリヨンは、レギュラーを温存した布陣でカン戦に臨んだが、歯車が噛み合わなかった。後半23分には、ジュニーニョ、ゴブー、ベンゼマを一気に投入し、猛攻に転じたが得点には至らず0―1で敗れた。

　大事な一戦を前に選手の起用法で違いを見せたマルセイユのゲレツ監督とリヨンのペラン監督。一方が強気に出て、他方が大事を取った背景には、マルセイユがホームでリヨンはアウェーという舞台の違いもあるだろう。両者の目論みが吉と出るか凶と出るかは、数日後に明らかになる。